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「私の中で衣装の構想はあります」 ニコ生で年越しの小林幸子、「紅白復活」にも意欲満々

   演歌歌手・小林幸子さんといえば、大みそかのNHK紅白歌合戦で美川憲一さんと繰り広げる「豪華衣装対決」がおなじみだったが、個人事務所の幹部解任騒動などが影響し、2012年は落選の憂き目にあってしまった。

   そんな小林さんが今、動画サービス「niconico(ニコニコ)」を中心にネットユーザーの間でじわじわと人気を獲得しつつある。13年末はついにニコニコ主催の年越しイベントに生登場することが決定、さらに「紅白復活」にも意欲を示している。若者人気がNHKホールへの追い風となるか。

「ぼくとわたしとニコニコ動画を歌ってみた」が最速100万再生達成

「幸子城」のイメージ図を囲む小林さんとドワンゴ取締役・夏野剛氏
「幸子城」のイメージ図を囲む小林さんとドワンゴ取締役・夏野剛氏

   ニコニコを運営するドワンゴとニワンゴは2013年10月31日、東京・六本木のイベント会場「ニコファーレ」で、「ニコニコ年末年始に関する発表会及び地鎮祭」を行った。

   ニコニコでは07年から毎年末、独自の年越し企画を行っている。11年にニコファーレができてからはこの会場でイベントを行っていて、12年には小林幸子さんがバーチャルで登場しライブを開催、動画で配信した。

   満を持して本人がニコファーレに登場する13年の年越しは、ネットで人気の「絶食アイドル」ダイオウグソクムシをオープニングアクトに迎え、小林さんの歌で会場の客とモニターの前のニコニコユーザーを盛り上げる。

   小林さんはその衣装の壮大さなどから、ネットユーザーの間で「ラスボス」(ラスト・ボスの略。最後に出てくる最強のボスの意味)と呼ばれ親しまれてきた。12年10月に満を持してニコニコ生放送に初登場し、13年9月には、ヒャダインさんが作ったニコニコのテーマ曲「ぼくとわたしとニコニコ動画」を「歌ってみた」動画を公開。ニコニコ史上最速で100万再生を突破する話題となった。

   小林さんはニコニコに出演するようになって、ファンクラブやコンサートに若者が一気に増えたという。客席に点々といる「オタク」っぽい若者を見て、「小林幸子というか、『ラスボス』を見に来たんだなと思う」と言いつつ嬉しそうにしていた。

「年越し会場は六本木なので紅白に出ても間に合います!」

「衣装建設」に先がけた地鎮祭では鍬入れを行った
「衣装建設」に先がけた地鎮祭では鍬入れを行った

   気になる年越し企画の内容は、壮大さでおなじみの小林さんの衣装を「建設する」というものだ。会場に建設した実際の衣装に加え、ニコファーレ独自の360度張り巡らされたLEDディスプレーにCGを映し出し、蓮の花をイメージした巨大な五重の塔の上に鎮座する小林さんの姿が世界中に配信される予定だ。コンセプトは「幸子城」で、13年12月31日の大みそか当日に完成する。

   壮大な衣装といえばやはりNHK紅白歌合戦を連想してしまうが、13年の予定について記者から質問が飛ぶと「一応私の中で衣装の構想はあります」と明かす。紅白出演はいつわかるのか、と聞かれると「歌い手はそういうことは全くわかりません。レコード会社に連絡が来るので」、今年の手応えについては「NHKの方が決めることで、私が話すことでは全くないです」と謙虚に語った。

   一方ドワンゴ取締役の夏野剛氏は「(ニコファーレは)六本木なので(紅白に出ても年越しイベントに)間に合います!一応それも計算に入れてます」と冗談めかしながら話していた。

   小林さんは1979年に「おもいで酒」で紅白初出場してから、2011年まで33回連続で出場していた。この記録は紅組史上最多で、今も破られていない。

   13年は見事紅白に復活し、NHKホールがある渋谷から六本木まで慌てて移動することとなるのか、要注目だ。

   なお、13年11月1日には横浜赤レンガ倉庫で「小林幸子&ソノダバンド LIVE~岩谷時子を歌う」を開催する。このイベントもニコニコ生放送で全編中継される。小林さんがライブを全編ネット生中継するのはこれが初めてとなる。