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「視聴率、一般の人が知る必要ねえ」 志村けんのラジオ番組発言で論議に

   お笑い芸人の志村けんさん(64)が、視聴率について「一般の人が知る必要はねえだろ」などとラジオ番組で発言した。スポーツ紙がベスト20を報じたりするのは、よくないことだというのだ。

   トークバラエティ番組「志村けんの夜の虫」は、志村さんが10年ぶりにTBSラジオでパーソナリティをするとの触れ込みで、2012年11月にスタートした。

「業界だけが知ってればいい」

いったん休止しただけ?
いったん休止しただけ?

   そして、番組は、14年3月29日未明の放送で、最終回を迎えた。

   志村さんが視聴率について語り始めたのは、放送が始まって数分が経ったころだ。テレビの視聴率調査では、関東地区なら600世帯を対象にしているが、志村さんは、番組の成否について、視聴率を基準に考えることに疑義を呈した。

「関東だけで、600軒だけで、スポンサーが決めたりするわけだろ」
「業界だけが知ってればいいんじゃないの?」

   志村さんは、視聴率を一般に公開する必要はなく、報道するのはおかしいというのだ。自らが司会をする日テレ系番組「天才!志村どうぶつ園」について、一般の人に視聴率がよかったと言われてもうれしくないと不満を明かした。

   視聴率の代わりに、番組を見ているか、面白いかをテレビのボタンで押してもらい、それを集計するようにすればいい情報になるのではないかと提言した。

   出演者の枡田絵理奈アナから、「何かあったんですか、視聴率に?」と聞かれると、志村さんは、「何もないけど、それによって左右されることがイヤじゃん」と芸人の本音を漏らした。すると、もう1人出演したダチョウ倶楽部の上島竜兵さんも、「それで面白い番組、本当はみんな見てる番組が早く終わっちゃったりすることがありますからね」と相づちを打っていた。

ラジオ番組は「聴取率すごくいい」

   上島竜兵さんによると、出演したお昼の旅番組では、ロケ地になった青森で視聴率が30%にも達したことがあった。東京も10%ほどあっていい数字だったとしながらも、上島さんは、視聴率について「地方、地方で違います」と指摘した。

   これについては、志村けんさんも、「各県みな違うからね」「トータルに知りたいよな。関西だって全然違うしな」と同意していた。

   枡田絵理奈アナが「統計学的には、きっとその数字十分っていうのがあるんだと思うんですけど」と漏らすと、志村さんは、こう返した。

「よくカレーでもスープでも、スプーン1杯で分かるっていうけど、600軒だよ。それ、統計学かなんかで全部絶対ウソだって言ってるもん。600軒で、関東の人口で、分かるわけない」

   ちなみに、「志村けんの夜の虫」については、枡田アナは、聴取率はすごくいいとした。これに対し、志村さんは、「でも、終わっちゃうんだよね」とこぼしていた。番組サイトでは、近い将来に番組が復活する可能性はあるとしており、番組内でも、枡田アナらがいったん番組はお休みになると説明した。

   志村さんらの視聴率の考え方について、ネット上では、賛否が分かれているようだ。

   賛意としては、「視聴率至上主義の考えはそろそ転換するべき」「視聴率公表って視聴者に対しての煽りなのかと思う」といった意見があった。一方で、「ニーズがあるから一般にも公開されるんだろう」「嫌ならネットとか劇場でやったらいいんじゃないかな」などと厳しい声も出ていた。