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NHK籾井会長「ネット視聴でも受信料」の意向明かす 「スマホ所持だけで徴収」や「二重徴収」に危惧の声

   テレビなどの受信設備を設置している家庭はNHKの受信料を支払うことが義務付けられているが、「見もしないのになぜ支払わなくてはいけないのか」といった気持ちから、受信料の徴収に対する反感は根強い。

   その反感がさらに高まってしまいそうな発言が、籾井勝人会長(71)の口から飛び出した。「テレビとネットの同時放送を実現し、ネット視聴者からも受信料を徴収する」というもので、ネット上では「PCやスマートフォンを持っているだけで徴収されるのか!?」「テレビとの二重徴収もありえる?」など危惧の声が噴出している。

3年以内に「同時再送信」を実現させる考え

「ネット繋がってれば受信料徴収」の未来も?
「ネット繋がってれば受信料徴収」の未来も?

   2014年7月25日に就任半年を迎える籾井会長に新聞各社がインタビューを行い、その内容が7月24日付の朝刊(読売新聞は23日付朝刊)に掲載された。

   各紙に共通しているのは、テレビでの放送と同時に番組をインターネットで配信する「同時再送信」を3年以内に実現したいと語っている点だ。現在の放送法では、同時再送信は国内ラジオと大規模災害時、国際放送に限られている。

   同時に、「タダではできない。受信料を支払っている人たちが納得できる体制にする」と、ネット視聴者からも受信料を徴収する意向も明らかにしている。

NHK広報局「解決すべき課題多く、慎重に検討している」

   インタビュー記事を受けて、ネット上には「もしかしたら、テレビと同じ理論(受信機あったら見ようが見まいが金を取る)と同じく、ネット環境なら受信料とるとかじゃないよね」「パソコンやスマホの所有者全員から受信料とるつもりか」「すでにTVでの受信料払ってる人からはまさか二重に取ったりしないよね」などと書き込まれている。

   ネットユーザーが恐れているようなことは起こりうるのだろうか。NHK広報局に問い合わせたところ、

「同時再送信を含むインターネットの活用は、今後の重要経営課題のひとつと位置付けて検討しています。ただし、放送法など制度の課題、著作権処理、伝送路、財源のあり方、受信料制度との整合性など、解決すべき課題が多いことから、慎重に検討しています」

との回答にとどまった。