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日テレ放送の「エヴァ」劇場版に非難殺到!!! 「削除シーンが多すぎる」「何のため深夜に放送したんだ」

   「最低だ、日テレって」「やっぱカットしたな!!モゲシーン!!」 1990年代に大きな社会現象を巻き起こしたアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」。日本テレビでは「エヴァまつり」と題しエヴァの新旧劇場版を放送中だが、1997年に公開された地上波初登場となる「THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」のテレビ版が、2014年8月26日午前2時14分に始まると、ツイッターでは、エヴァに関わったクリエイターまでもが非難の声を上げることになった。

   「自主規制」と思われ、重要なシーンが次々削除されただけでなく、画面が真っ黒になり音声のみといったトンデモ展開が多数あったからだ。

放送途中で何度も画面が真っ暗になった

   エヴァ関連のイラストで知られる深野洋一さんは、放送を見ながらツイッターでこんなことをつぶやいた。

「やっぱカットしたな!!モゲシーン!!」」

   そして、今回は関東ローカルでの放送だったが、全国のエヴァファンに見てもらいたかった、とこう皮肉った。

「上映された1997年で許された『表現』がこの2014年でどれだけのシーンが閲覧不可になったのか、その削除&隠し表現方法も時代を反映した稀有なTV放送版でした」

   まず、何かの故障や事故があったかのように放送途中で画面が真っ暗になり、音声だけ流れるということが何度もあった。映画で流れていたはずの動画が静止画に替わっている部分もあった。物語を象徴するようなシーンも無くなっていた。ネットでは、

「地上波で放送する意味があったか?」
「何のために深夜でやったんだよ」
「死がテーマの映画なのに、テーマ全否定するなら放送するな。なにがエヴァ祭りだ」

などと不満が爆発した。

本来なら放送できない作品でTVで見れたのは奇跡

   エヴァファンが最も気にしていたのが前半部分で流れるはずだった、主人公・碇シンジの自慰シーンだ。映画では手に精液がべっとりと付いた様子が大写しになるが、その部分も削除された。碇シンジを演じた声優の緒方恵美さんは海外にいて、フォロワーから、自慰シーンは別の画像に変えられていた、と告げられると、ツイッターで、

「なにっ!…ホッとしたような、さみしいような、、、(オイ←」

と呟いた。画像は静止画に変えられたけれど、声だけは流れていたと知らされて、

「えっ。声は、でたの…!?」

と驚いていた。

   全体的には首や手が千切れたり吹き飛んだり、エヴァが敵に食われ内臓を引き摺り出されるといったグロテスクな表現や、光が激しく点滅するシーンを中心に削除したようだ。しかしなぜか、14歳の少女(アスカ・ラングレー)の裸や、主要キャラのセックスシーン、性器を模った画像などは普通に放送されていた。

   ネットでは、こんな不完全な映画など見る価値がないし、まるで日テレがDVDを買うかレンタル店で借りるように仕向けた放送なのではないか、などと感想を述べる人もいる。一方で、この大ヒット映画が公開から17年もの間、キー局で放送されなかったのは「放送できるような内容ではない」からで、こんな形になってしまったけれどテレビで見ることができたのは奇跡のようなものではないか、と感じている人もいた。