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「落書き」報道でイメージダウン江角マキコ スポンサーぴりぴり、CM降板はあるのか

   女優でタレントの江角マキコさん(47)が、イメージキャラクターを務めるテレビCMから降板するのではないか、という見方がでている。

   2児の母でもある江角さんは子育て世代の、仕事にも家事にも頑張る女性のイメージを確立しており、それが好感度の高さや人気に表れている。

江角さん起用の花王、「現在、事実関係を確認中」

江角マキコ、CM降板はあるのか?(画像は花王「AUBUcouture」のホームページ)
江角マキコ、CM降板はあるのか?(画像は花王「AUBUcouture」のホームページ)

   ところが、そのイメージに大打撃を与える「事件」が報道された。

   「週刊文春」(2014年9月4日号)によると、江角マキコさんと長嶋一茂さん(48)の子どもは、同じ有名私立小学校に通っているが、江角さんの長女のママ友である長嶋さんの妻との仲が険悪だった。そのせいか、江角さんが2012年12月に当時所属していた事務所のマネジャーに指示して、長嶋さんの家に「バカ息子」「アホ」などと落書きさせた、というのだ。

   落書きされた長嶋さんの家の壁や白ペンキがぶちまけられたガレージのシャッターなど、証拠写真が掲載され、スポーツ紙やワイドショーも相次いで取り上げた。

   「落書き」が事実であれば、「器物損壊罪」または「建造物損壊罪」にあたる可能性がある。女優やタレントとして活躍する江角さんの芸能活動に大きな影響が出るのは必至だ。

   ただ、「今のところ警察が動いているようすはない」(芸能評論家の肥留間正明氏)ようで、江角さんも長嶋さんも公式なコメントは避けている。

   そうしたなか、江角さんを起用しているテレビCMが打ち切られるのではないか、という推測が持ち上がっている。「出稿予定だった江角さん起用のCMが、次々と同社他製品のCMに差し替えられている」と報じるところもある。

   江角さんはこれまで、日産自動車やコーセー、明治安田生命、「明治スポーツミルク」など多数のCMに出演してきた。現在オンエアされているCMには、花王の家庭用洗濯洗剤「アタック」シリーズと化粧品の「ソフィーナ AUBE couture」シリーズの2つのブランドや、東京建物などが販売する超高層マンション「東京ワンダフルプロジェクト ベイズタワー&ガーデン」がある。

   花王によると、江角さんの起用は2010年春、シャンプーの「メリット」のCMがきっかけ。「元気でキレイなイメージがあります」と、起用の理由を話す。

   今回の「落書き」報道で、花王は江角さんを起用したCMを打ち切るのだろうか――。

   花王は、「CMに関する報道について、当社から発表したことはありません。現在は事実関係を確認中です」と話す。また、CMの本数を減らすなどの対応をしているのかの問いには、「お答えできません」としている。

   一方、東京建物も「オンエアしているかどうかも含め、本件についてはコメントを差し控えさせていただきたい」と話している。2社とも今回の騒動に相当神経をとがらせているのがうかがわれる。

「打ち切りなくても、契約更新はないかもしれない」

   芸能評論家の肥留間正明氏は、「おそらく、打ち切りはないでしょう。『打ち切り』となると企業イメージもよくないですから。ただ、契約を更新しない可能性はあります」とみている。

   それがスポンサーにとっても、江角さんにとっても「ダメージが小さい」解決策だからだ。

   比留間氏は、「『落書き』の真偽はともかく、今回の件で江角さんは『協調性のない人』『トラブルメーカー』との見方をされるかもしれませんし、そういったイメージがついてしまうかもしれません。ママ・タレントのCM需要は多いのですが、スポンサーはトラブルを一番嫌がります。江角さんは自身の行動が、自分だけでなく、CMしている商品をも傷つけていることを、もっと自覚すべきです」と話している。

   「落書き」報道で渦中にある江角さんだが、じつは過去にもイメージキャラクターを降板したことがある。2003年11月から、社会保険庁(現・日本年金機構)が展開した「国民年金保険料納付キャンペーン」がそれ。

   ところが、国民年金保険料の収納率アップを狙ったCMにもかかわらず、04年3月に江角さん自身が17年間に及んで国民年金保険料が未納だったことが発覚。そのため、社会保険庁のほか、当時イメージキャラクターを務めていた頭痛薬などのCMも降板を余儀なくされた。

   いずれにしても、降板も「2度目」となると、その次はかなり難しいようだ。