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嵐・大野の搭乗券写真をネット投稿 JALが謝罪、撮影した現地社員を処分

   人気アイドルグループ、嵐の大野智さん(34)が日本航空(JAL)で中国を訪問した際の搭乗券の写真がネットに投稿され、ファンの間で「盗撮」だと騒ぎになっている。2015年7月9日に上海市内の美術館で始まった個展の準備を終え、帰国する際の出来事のようだ。

   JALによると、投稿された搭乗券は「本物」。現地採用のJAL社員が写真を撮影したことを認めたうえで、「不安を与えて申し訳ない」などと陳謝した。

  • 微博で拡散された画像。大野さんの名前が読み取れる
    微博で拡散された画像。大野さんの名前が読み取れる
  • 微博で拡散された画像。大野さんの名前が読み取れる

便名、日付、搭乗口、搭乗時刻、座席の欄は加工して字をぼかす

   大野さんが海外で個展を開くのは初めてで、スポーツ各紙によると、7月5日から6日にかけて現地入りして準備したという。問題の投稿は、中国語版のツイッターにあたる微博(ウェイボー、Weibo)で7月6日夕方に書き込まれた。投稿は搭乗券の写真つきで、「私が友人に代わって売り出す」などと搭乗券の買い手を募るような内容だ。

   写真に映っているのは搭乗券の左半分。搭乗券は搭乗ゲートで2つに切り離され、乗客は右側の小さい方の半券を持って飛行機に乗る。左半分は空港関係者でなければ入手できない。写真からは、「JAPAN AIRLINES」「JAL」という社名、大野さんを表す「ONO/SATOSHIMR」の表記、ビジネスクラスを表す「C」の大きな文字が読み取れる。

   投稿した人が「配慮」して画像を加工したのか、便名、日付、搭乗口、搭乗時刻、座席の欄は字が読めなくなっている。赤いスタンプの跡のようなものも確認できる。中国の出国スタンプの文字をぼかしたようだ(日本の出入国スタンプは青)。

   こういった行為から、中国のネット上では「JALの係員が搭乗券を『盗撮』して『転売』した」として批判が広がった。これを受け、JALは7月6日夜に微博の公式アカウントで調査に乗り出すことを明らかにし、7月8日に「当社の社員がお客様の搭乗券を撮影していたことが判明した」と発表。売買目的で微博に半券の写真を載せたことは否定した上で、半券は社内で安全に保管されていると説明した。当該社員を処分し、再発防止策を講じることも表明した。

「皆様に不安を与えたことを深くおわびしたい」

などと陳謝した。

「嵐メンバーに対する好意から、軽々に搭乗券を撮影」したことを深く反省

   東京のJAL広報部では、写真に映っていた半券は「本物」だと判断している。写真をアップロードしたのは現地採用のJAL社員。社員の性別や国籍は明らかにしていない。この社員は、微信(ウェイシン、WeChat)と呼ばれるSNSのアルバムに公開範囲を限定して写真を掲載した。そのアルバムを見られる環境にあったJALとは無関係の人が、その写真を微博に投稿し、拡散したようだ。半券を転売するかのような文章も、この人物が投稿したようだ。

   写真を投稿したJAL社員は、社内調査に対して、

「コンプライアンス遵守の重要性を認識していながらも、嵐メンバーに対する好意から、軽々に搭乗券を撮影し、微信の共有アルバムに掲載してしまったことを深く反省しています」

などと釈明したという。

   JALは大野さんがデザインした特別塗装機(ボーイング777-300型機)を15年6月末に国内線に就航させたばかりだ。