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店のマル秘売上伝票をバイトが写真投稿 すき家「社内規定で厳重に対処する」

   牛丼チェーン「すき家」のアルバイト店員が内部情報となる店の売上伝票の写真をツイッター上にアップしていたことが分かった。すき家側は、「社内規定で厳重に対処する」としたが、裸写真など店員の安易な投稿が続くのに困っている様子だ。

   「いや~今日丑の日で、すき家大繁盛だ~」。東京都内のすき家店舗に勤めるアルバイトの男性店員は、「土用丑の日」の2015年7月24日、ツイッターでこう報告した。

  • なぜ安易な投稿が相次ぐのか(記事の店舗ではありません)
    なぜ安易な投稿が相次ぐのか(記事の店舗ではありません)
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オートバイの暴走などもツイッターで自慢

   「うな丼」(並盛780円)、「うな牛」(同880円)などウナギのメニューがこの日、飛ぶように売れたということだ。店員の店では、10人のスタッフで切り盛りし、99枚ものウナギのメニューが売れたという。売り上げは、12万円だったとも明かした。

   さらに、店員は、店の売上伝票の写真までツイッターに投稿してしまった。そこでは、店の総売上金額、総入客数、時間別入客数などの数字もはっきりと出ていた。この店員は、前年7月も、売上伝票の一部の写真を入客数の数字が分かるようにツイッターにアップしていた。

   店員は、プライベートではオートバイが好きで、3月11日のツイートではパトカーに捕まったと写真付きで明かしていた。都立高校に通っており、免許を取れる年齢だったが、改造車で暴走運転をしていたらしい。4月20日もパトカーに捕まったと同様にツイートしたほか、7月12日には、峠道をローリング走行して「壁に当たりそうになった」と告白していた。

   また、仲間と橋から川に飛び込んで泳ぐ様子の写真や動画を7月26日に投稿するなど、無謀な行為を重ねていたようだ。7月5日には、「朝からこのおじさんに遭遇」とツイートし、電車内の通勤客らの顔を晒す写真もアップしていた。

「ブランド棄損に値することで、とても残念」

   すき家を巡っては、アルバイトの女子高生が店内で制服を着たまま恥部を露出するなどした写真をツイッター上に多数アップしていたことが5月に騒ぎになった。その後、すき家側は内部情報の投稿を禁じる緊急連絡を各店に出したが、その文書の写真を別の男性店員がツイッターに投稿して物議を醸した。

   それだけに、今回のことが情報サイトで紹介されると、ネット上では、「またかよw」「懲りねえなあ」との声が上がっている。店の売上伝票の写真などをアップした今回のツイートは、その後削除されている。

   すき家を運営するゼンショーホールディングスの広報室では、取材に対し、事実関係を認めたうえで、「内部情報は外に出すものではないですので、社内規定で厳重に対処します」として、今回ツイートした店員を処分することを明らかにした。

「土用丑の日は、ほかの平日とは比べものにならないぐらい、ウナギのメニューがかなり売れました。本人は、接客業務を一生懸命にやっていたようで、それがうれしかったのでは。しかし、だからといって、内部情報をSNSに出すというのはよくないことで、緊急連絡の趣旨に反することになります」

   店員が暴走運転などをツイートしていたことについては、「プライベートのことについては、会社としてお答えする立場ではありません」とした。とはいえ、すき家のイメージダウンになることは認め、「ブランド棄損に値することで、とても残念です」と言っている。

   店員が通う都立高校の副校長は、「会社で教育を受けているはずですが、社外秘であることを分かっていなかったのでは。モラルなどは普段から教えていますが、もっと勉強が必要だと思っています」と取材に話した。暴走運転なども含めて話を聞いたうえで、本人を指導することを明らかにした。