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「NHKみんなのうた」聞いて文系絶叫 「算数チャチャチャ」の問題、難し過ぎる!

   軽快なチャチャのリズムで紹介される数式の問題。簡単な四則演算と思いきや、ルート(√)やシータ(θ)に阻まれ、とても「算数」の解法では解けない。「みんなのうた」(NHK)で放送されている「算数チャチャチャ」の歌詞が、「完全に数学」だと話題になっている。

   三角比や平方根、三角関数の問題文と解き方を伸びのある声で歌い上げたのは、あの人気歌手・ペギー葉山さん。40年以上も前に放送された曲がここにきて再登場し、ネットで盛り上がりを見せている。

  • 「算数」のレベルじゃない(画像はNHKの公式サイトより)
    「算数」のレベルじゃない(画像はNHKの公式サイトより)
  • 「算数」のレベルじゃない(画像はNHKの公式サイトより)

「みんなのうた」で1973年に初登場

   同曲はチャチャのリズムに合わせて、数式とその解き方を紹介するもの。1つ目は2+√2/√2+1を簡単にせよ、という設問だ。これは、分子の2+√2を√2(√2+1)に分解すると分母と分子を約分できるため、答えは√2になる。

   2つ目はsinθ=cosθ×√3のときsinθとcosθの値を求めよ、という設問。sinθ/cosθ=tanθなので、sinθ/cosθもtanθも√3になる。ここから、直角を挟む三角形の2辺a、bと斜辺cの長さがa:b:c=1:√3:2になり、三角比の定義に従うとsinθは√3/2、cosθは1/2となる。

   最後の3問目はy=cos(θ+π/2)のグラフを書け、というもの。これはお馴染み、三角関数の波状曲線となる。

   問題を紹介する間には「チャチャチャ」「パッパッパーヤパッパッパパーヤ」というラテン風の合いの手が入る。

   NHKの公式サイトによると、同曲はアマチュアが作詞・作曲した作品をプロの歌手が歌うコンテスト番組「あなたのメロディー」で生まれ、1973年6月7日に「みんなのうた」に初登場した。2016年6月から7月にかけ、「再放送」の形で流されている。

NHK「ネットの盛り上がりは把握している」

   ただ一般的に、ルートを含む平方根の計算は中学で、三角比の概念は高校で習う。そういう意味で2つの問題は完全に「数学」で、曲のタイトルのように「算数」ではない。

   ツイッターにも

「文系大学生わからなさそう」
「完全に高校数学なんですが」
「1問目から置いてけぼりだった」

といった視聴者の感想が連日相次いでいる。

   曲中の問題が「難しすぎて解けない」といった指摘は寄せられていないのか。NHK広報局の担当者は16年6月23日のJ-CASTニュース取材に、「ネットで盛り上がっていることは把握している」としたものの、「『算数ではない』『難しすぎる』というご指摘が現在、そして以前にあったかどうかは今のところわかりません」と答えた。

   なお、NHK広報局の公式ツイッターアカウントによると、次の「算数チャチャチャ」は6月25日の15時40分、NHKラジオ第2放送の「みんなのうた」で流れる予定だ。