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橋下徹氏、トランプ氏の実行力「絶賛」 「歴代大統領最高の実績者」になる可能性と

   米新大統領に選ばれたドナルド・トランプ氏について、橋下徹・前大阪市長が「歴代大統領の中で最高の実績者となる」可能性を指摘した。

   トランプ氏は選挙運動中、「メキシコとの国境に壁をつくる」「不法移民1100万人を強制送還する」といった大胆な公約を掲げてきたが、当選後には現実的な路線に軌道修正している。

  • 橋下徹氏(2015年撮影)
    橋下徹氏(2015年撮影)
  • 橋下徹氏(2015年撮影)

「政治はきれい事ではなく実行だ」

   トランプ氏は2016年11月13日(米国東部時間)に放送された米CBSテレビのインタビューで、公約通り、メキシコ国境に「壁」を建設する考えを示した。ただし一部では「フェンス」による代用も認める可能性を示唆した。

   また、約1100万人とみられる不法移民については、まず犯罪歴のある200万~300万人を強制送還の対象とする方針を明らかにした。その上で残りの人々については「彼らはとてもいい人々だ」と述べ、国境警備強化後に判断するとした。

   同インタビューを受けて、橋下氏は11月14日朝に投稿したツイートで「トランプ氏、犯罪歴のある不法移民をまず強制送還。犯罪歴のない不法移民にはいい人がいるとの認識。犯罪歴のない不法移民に市民権を与えるのでは?」と分析した。さらに、

「オバマ氏は大統領令でやろうとして司法に無効を宣言された。トランプ氏は共和党で多数を得ている。法律を制定すればオバマ氏を簡単に超える」

と指摘し、オバマ現大統領以上の実績を上げる環境にあることを強調した。

   さらに今後「メキシコとの国境警備を強化する」、「シリアアサド政権を容認してロシアと組んでISを壊滅する」ことなどを成し遂げれば、「これだけで歴代大統領の中で最高の実績者となる」とも主張し、「政治はきれい事ではなく実行だ。恐るべし」と、実行力の重要さを強調した。

「独裁者としてのシンパシー」は否定

   橋下氏のツイートを受け、トランプ氏と橋下氏の2人に相通じる部分を見いだす人が少なくなかったようだ。ツイッター上では「ミニ・トランプ」「同じ種類の人間だな」「やっぱりこの路線なのね」といった声がいくつもみられた。

   しかし、橋下氏本人は「独裁者としてのシンパシー」については否定している。2016年4月5日配信のメールマガジンでは

「僕は『トランプ大統領』が実現したら、政治が刺激を受けると思いますね。こんなことを言うと、『橋下は独裁者としてシンパシーを感じているんだろう』と言い出す人がいるかもしれませんが、はっきり言って、独裁なんて今の民主国家では無理ですよ」

と綴っている。その上で米国民がトランプ氏に期待していることは「メキシコとの国境に、メキシコの出費で壁を作らせることではなく、政治を変えること」だと分析していた。