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38年前の大崎事件、再審決定 服役した90歳女性の請求認める

   鹿児島県大崎町で1979年に男性(当時42)の遺体が発見された「大崎事件」で、鹿児島地裁は2017年6月28日、殺人罪などで服役した原口アヤ子さん(90)の第3次再審請求を認め、裁判のやり直しを決定した。共犯とされた原口さんの元夫・中村善三さん(故人)の再審請求も認めた。報道各社が同日報じた。

   事件は1979年、原口さんと中村さん、原口さんの義弟と甥(おい)の4人が逮捕された。物証は乏しく、原口さん以外の3人による「(原口さんに)犯行を持ちかけられた」とする自白を主な根拠に、原口さんは殺人などの罪で懲役10年の判決が81年に確定し、90年まで服役した。

   原口さんは一貫して無実を訴え、95年、2013年にも再審請求していたが、第1次は鹿児島地裁で再審開始決定が出されるも福岡高裁で取り消し、第2次は鹿児島地裁で棄却された。今回の第3次再審請求は15年7月に申し立てていた。

   主な争点は自白の信用性と、男性の死因。弁護側は、自白を裏付ける甥の妻による供述を否定する内容の心理鑑定書と、窒息死とされている死因を覆す内容の法医学鑑定書を新証拠として提出していた。