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本田圭佑が「かつての中村俊輔のよう」 7年前の世代交代「自らも繰り返すのか」

   サッカー日本代表FW本田圭佑(31)のパフォーマンスに厳しい声が飛び交った。ロシアW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦。先発したが精彩を欠き、前半終了とともにベンチに退いた。

   7年前、南アフリカW杯を控えながら低迷していた代表の中で、当時絶対的な司令塔だった中村俊輔を追い落とし、救世主となった本田。今度はその本田が「かつての中村俊輔のよう」といった声がインターネット上にあふれており、世代交代の波が押し寄せている。

  • 本田圭佑
    本田圭佑
  • 本田圭佑
  • 本田のプレーに前園真聖氏は苦言を呈している(2017年9月4日撮影)

前園真聖「今の本田のサイドでのプレーは相手にとっては怖くないだろう」

   2017年9月6日未明(日本時間)のサウジ戦はW杯予選の最終戦。2-0で勝利した8月31日のオーストラリア戦では出番がなかった本田だが、右ウィングで先発出場した。

   だが、フィジカルの強さを生かした前線でのボールキープや、高精度のパスといった持ち味は発揮できなかった。MF柴崎岳ら味方との連携でもズレが目立ち、右サイドバックの酒井宏樹とのコンビも機能しなかった。試合中からツイッター上では「1人だけ遅い」「重くて遅いのが目立ってしまった」「スピードについていけてないな...」と厳しい声が目立った。

   前半43分には、最終ラインまで下がったMF山口蛍に対し、内側に絞って引きながら縦パスを受けた本田だが、トラップで凡ミス。自陣内でボールを奪われてショートカウンターになり、あわや失点のシーンにつながった。本田はハーフタイムでFW浅野拓磨と交代した。

   元日本代表の前園真聖氏はツイッターで、「本田が前半で交代。サイドのポジションがDFの裏に飛び出す動き、ドリブルで仕掛ける役割が代表で必要ならば、今の本田のサイドでのプレーは相手にとっては怖くないだろう」と、パフォーマンスの低調ぶりを指摘した。

   本田の現状を見て多くの人が思い出したのは、7年前のことだったようだ。南アフリカW杯直前の2010年、司令塔として君臨していた中村俊輔だったが、相次ぐケガやコンディショニングの影響で精彩を欠き、岡田武史監督(当時)は「俊輔外し」の大ナタを振るった。そして代わって定着したのが当時23歳の本田だった。本田はセンターFWとして南アW杯で鮮烈の2ゴールをあげ、明確な「世代交代」を起こした。

「本田は南アの時の俊輔みたいな立場になってしまったなあ」

   南アW杯開幕時点の中村は31歳で、今の本田も31歳。サウジ戦後、ツイッター上では

「本田は南アの時の俊輔みたいな立場になってしまったなあ」
「怪我で劣化の一途をたどった南アフリカ直前の中村俊輔を思い出した。本田好きだったんで悲しい。ここまでかな」
「決定的に解ったのは本田はハリルのサッカーにはマッチしないと言う事。かつて岡田監督が中村俊輔を外したように。今回は本田が中村俊輔の立場になる番だろう」
「俊輔のラスト(南ア)W杯の再現になっぞ!世代交代、自らも繰り返すのか」
「本田さんは、かつての中村俊輔のようになるか」

といった声が続々とあがった。

   一方、本田はケガのため所属するパチューカ(メキシコ)でのデビュー戦が8月下旬までずれ込んでおり、調整の時間は不十分だった。ハリルホジッチ監督も「本田は今トップコンディションではない。ゲーム感を取り戻してほしい」とし、もともと「45分の前提で使った」としている。また、サウジ戦は0-1で敗れたが、失点は本田が退いた後半18分。前線でタメをつくれる本田の能力を依然評価する向きもあり、

「このタイミング(編注:後半20分あたり)で本田投入したかったなー。ポゼッション出来る時に」
「本田外して攻撃は活性化したと見るか、逆に失点したと見るかは検討の余地ありだわ」
「今日は本田入れるなら、やっぱり柴崎のところだったな」

と、起用方法への言及もあった。