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顔の形で性行動と浮気性がわかる! 正方形の男は女泣かせ、カナダ大研究

   「見るからにセックスが好きで、浮気しそうなオトコ」と言われたら、たとえ身に覚えがあったとしても不愉快になる人が多いだろう。しかし、顔を見ただけでソレがわかるという研究が、れっきとした学術誌に掲載された。

   カナダ・オンタリオ州ニピシング大学のスティーブン・アーロッキー教授(心理学)らのチームが性行動専門誌「Journal of Sexual Behavior」(電子版)の2017年9月号に発表した。

  • 正方形の男に気をつけて!
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顔の寸法の比率で男性ホルモンの濃さがわかる

   ニピシング大学のプレスリリースによると、アーロッキー教授らは思春期~青年期の男女の顔の形が性行動とどう関係しているかを調べた。なぜ、顔の形がセックスに関係があるのかというと、「顔の幅と高さの比(FWHR)が、男性ホルモン『テステステロン』の多さと比例する」という説があるからだ。

   「FWHR」は「facial width-to-height ratio」の頭文字をとった言葉。正確には「眉毛の下での顔の横幅」と「眉毛の下から唇の上までの高さ」を割った値だ。思春期の男性は、男性ホルモンの代表であるテストステロンが多く分泌されるようになることで、頬骨や下顎、眉弓(眉毛の下に広がる額下の骨)が張りだしたり、ヒゲが濃くなったりして男性らしい顔つきになっていく。テストステロンの影響が強くなると、顔の横幅がより広くなりがちだ。そして、FWHRの値が高いほど、顔全体は正方形に近づいていく。

   英グラスゴー大学の研究などでは、この値が高い人ほど顔の形ががっしりとした正方形に近くなり、「攻撃的で男性的な行動」をとる傾向が高まる。具体的には FWHRの高いプロホッケー選手ほど、試合中にペナルティーを科せられる割合が高くなる。また、FWHRの高い金融マンほど、ロンドン・シティーの取引で利潤を上げる割合が高くなるといった案配だ。男性ホルモンのテストストロン値が高いからだと考えられている。一方、女性の性欲も女性ホルモンではなく、テストストロンの分泌量に影響されることがわかっている。

男女とも顔が正方形に近いほど性欲が強い

   さて、アーロッキー教授らは2つの研究で、この説を確かめた。1つ目は145人の男女学生が対象だ。全員、互いに関係があったカップル同士だ。そして、性行動について詳細な聞き取り調査をした。「性欲の強さ」「性行為の頻度」「自慰の頻度」「性的趣味・志向」「性の相手の数」などだ。

   もう1つの研究は、1つ目とは別の314人の男女学生が対象だ。こちらはカップルかどうかは関係なく選んだ。そして、1つ目の研究と同じ内容の聞き取り調査を行なった。そして、両方の研究とも学生たちの顔写真からFWHRの値を測り、「性欲の強さ」などの性行動と比較した。すると、次のことがわかった。

   (1)男女とも細長い顔の人より、FWHRの値が高くて正方形(あるいは円形)に近い人の方が性欲は強く、性行為の頻度も多かった。

   (2)特に男性の場合は、正方形に近い人ほど「カジュアルセックス」(複数の相手との気軽なセックス)を好み、浮気性になる傾向がある。

   (3)しかし、女性の場合は正方形に近くても、「カジュアルセックス」を好む傾向はなかった。

   (4)実は研究チームは、「浮気性」であるかどうかについては、1つ目の研究で、本人の回答だけではなく、カップルの相手に互いの性行動を尋ねており、念を入れて確かめていた。

   今回の結果について、アーロッキー教授はプレスリリースの中でこう語っている。

「私たちの研究から、顔の形によってその人のセクシャリティーをある程度判断することが可能になったと考えます。正方形に近い男女はセックスに貪欲で積極的です。特に男性は、パートナーに不誠実になる可能性が高いといえるでしょう」

   この研究は大きな反響を呼び、フォーブス誌、ハフィントンポスト、サン紙、デイリー・メール紙など多くの欧米メディアに取り上げられた。デイリー・メール紙(9月20日付)は「正方形の有名男性」として、ジャック・ニコルソン、ブラッド・ピット、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジュード・ロウらを女性遍歴とともに大きな顔写真で紹介した。一方、ハフィントンポスト(9月20日付)は、「研究を過信しないで」と呼びかけ、記事の最後を「鏡を持って、顔を覗き込んで、研究が本当かどうか確かめてみよう。楽しい実験になるかもしれない」と結んでいる。