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棄権の内村航平に起きていたコト 現地入り後の練習で目撃された場面

   体操の世界選手権・個人総合で、6連覇中の内村航平選手(28)=リンガーハット=が負傷し、棄権した。原因は跳馬の着地で痛めた左足だった。

   徴候は出ていたかもしれない。現地入り後の練習を見た記者から「跳馬の着地で大きく乱れてました」との指摘があがっていた。

  • 内村航平が跳馬で負傷し棄権した(写真は2015年6月撮影)
    内村航平が跳馬で負傷し棄権した(写真は2015年6月撮影)
  • 内村航平が跳馬で負傷し棄権した(写真は2015年6月撮影)

本会場練習で「内村は跳馬や鉄棒でミスが出た」報道

   絶対王者が無念の決断をした。カナダ・モントリオールで2017年10月3日(日本時間。以下同)に行われた男子個人総合。内村選手は第2種目の跳馬で大技「リ・シャオペン」を跳ぶと、着地で左足を痛めた。苦悶の表情を浮かべ、左足首を手で押さえながら、引きずるようにして下がっていった。第3種目の平行棒は続けたが、第4種目の鉄棒を前に棄権した。

   内村選手は個人総合で世界選手権6連覇中、国内外の全大会を含めると40連勝中だった。8年間続いた連勝街道が途切れ、衝撃を与えた。

   今大会直前の9月30日、現地で取材している朝日新聞スポーツ担当の潮智史記者が、本会場練習を見て「内村航平選手は跳馬の着地で大きく乱れてました」とツイッターに投稿していた。内村自身は「立ちたかったけど、どうしたら立てるかが見えてきた」と述べていたという。

   スポーツ報知(ネット版)も10月1日、練習で「内村は跳馬や鉄棒でミスが出た」と報道していた。内村自身は「毎年(本会場練習は)グダグダ。6種目通じて、しっかりポイントは押さえられた」とやはり手応えをつかんだ様子だったという。それでも、本番までに修正しきれなかった。

「長年の負荷で負担かかってたんだろうなあ」

   内村は長年の練習を経て、最高クラスの難度の「リ・シャオペン」を2015年から本番の演技に組み込んでいる。17年10月3日のスポーツニッポン(ウェブ版)によると、この技について内村は「毎回跳ぶたびに命の危険を感じている」という。

   インターネット掲示板では内村の棄権後、「最近の跳馬の着地っていつも今日みたいにグチャっとした感じで終わってた」「長年の負荷で負担かかってたんだろうなあ」といった指摘もあがっている。ただ、

「今まで6連覇するだけで伝説級だし、ゆっくり養生して欲しい」
「怪我治してさらに強くなって帰ってくるだろう」

といった労(ねぎら)う声も多い。