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米マック「超限定ナゲットソース」で大騒動 販売当日に暴動発生、取引価格も「高騰」

   マクドナルドが限定発売した「四川風」ナゲットソースが、アメリカのネットユーザーの間でカルト的な人気を集めている。

   これは、米マクドナルドが2017年10月7日(現地時間)に「1日限定・各店舗20個限定」という条件で販売したもの。極端に販売数の少ないこのソースをめぐって、現地ネット上でさまざまな騒動が起きているのだ。

  • 「ebay」の出品。199.5ドルの価格が付いている
    「ebay」の出品。199.5ドルの価格が付いている
  • 「ebay」の出品。199.5ドルの価格が付いている
  • @ianjsikesさんがツイッターに投稿した動画。「四川風ソース」を求める群衆や警察の車がうつっている。

ソースを求める客が「暴徒化」

   いま全米を騒がせている「四川風ソース」は、もともとは1998年にディズニー映画「ムーラン」とコラボしたセットに付いていたソース。コラボ終了後にメニューから姿を消したが、その後も再販を求める声が上がってきた。

   今回、約20年ぶりの再販が決まったのは、米人気アニメ「リック・アンド・モーティ」がきっかけ。17年4月の放送で、主人公のリックが「四川風ソース」の魅力を長々と熱弁するシーンがあったのだ。

   このワンシーンに作品のファンが大きく反応。署名サイト「change.org」では、放送後すぐにソースの再販を求める署名活動がスタート。受付開始からおよそ2週間で3万5000筆以上の署名が集まるほどの話題を呼んだ。

   こうした動きを受け、マクドナルド側は10月7日の限定再販を決定。すると発売当日には、全米の店舗に「四川風ソース」を求める客が殺到した。だが、各店20個限りという条件から、ソースを購入できない客が続出した。

   一部の店舗では、ソースを手に入れられなかった客が暴徒化する騒ぎに。ツイッターには、ソース発売当日のマクドナルド店舗に警察が駆けつける様子をおさめた動画や写真が複数投稿された。

   こうした状況を受けて、冗談か本気かは分からないが、マクドナルドへの訴訟を求めるユーザーも現れた。ツイッターには、

「誰かマクドナルドを誇大広告で訴える方法を知らない?」
「私は本当に訴訟を起こそうと考えています」
「マクドナルドへの集団訴訟を起こしたいと考えている人は多いだろう」

といった投稿が数多く寄せられている(原文はいずれも英語、編集部翻訳)。

1パックのソースが「200ドル」

   さらに米オークションサイト「ebay」では、今も「四川風ソース」がプレミア価格で取り引きされている。1パック(20グラム)の取引価格はおおよそ200ドル(約2万3000円)前後。なかには、1000ドル(約11万円)以上の強気の値段で出品するユーザーも出ていた。

   また、米「FOXニュース」(ウェブ版、10月12日)などの報道によれば、1パックの「四川風ソース」を引き換えに1台の車を手に入れた女性まで現れた。ミシガン州に住むレイチェル・マリーさんだ。

   幸運にも「四川風ソース」を入手できた彼女は、フェイスブックで「物々交換」を呼び掛けた。すると、一人の男性が2004年製の「ゴルフ」(フォルクスワーゲン)との交換を提案。これを承諾した彼女は、1パックのソースで車を手に入れることが出来たのだ。

   なお米マクドナルドは10月9日、「四川風ソース」をめぐる一連の騒動に関する謝罪文を公式サイト上に掲載。「私たちが実施した超限定販売は、全く持って皆さんの需要に応えるものではありませんでした」とした上で、

「この冬に『四川風ソース』をもう一度発売します。今回のような限定販売ではなく、十分な量を用意して発売する予定です」

と呼びかけている。