「とんだフェイクニュースを大変失礼しました」――17年12月から国際宇宙ステーション(ISS)に滞在している宇宙飛行士・金井宣茂(のりしげ)さん(41)が、謝罪する事態が起きた。
本人は反省しきりのようだが、一体何をしでかしてしまったのか。
金井さんは18年1月9日、「今日は重大なご報告があります」として次の内容をツイートした。
「実は、宇宙に着いてからの身体計測があったのですが、な、な、なんと、身長が9センチも伸びていたんです! たった3週間でニョキニョキと。こんなの中高生のとき以来です」
このツイートは大きな反響を呼び、多くのメディアがこぞって取り上げた。J-CASTニュースでも同日、
「身長が宇宙で9センチも伸びた 金井さん報告に『誰か俺を宇宙に連れてって』」
との見出しで紹介した。
しかし、投稿から一夜明けた10日、金井さんはふたたびツイッターを更新し、
「ロシア人船長に『9cmは伸びすぎだろう?』と怪しまれたので、自分で簡易的に再計測してみたところ、だいたい182cm。地上より+2cmでした」
とまさかの前言撤回。
「計測ミス(?)なのに、大変な話題になってしまったみたいで、とんだフェイクニュースを大変失礼しました」
とお詫びした。
ツイッターのフォロワーたちは、計測ミスにさぞやお冠か...と思いきや、
「いいじゃないの~。無重力環境で一時的に背が伸びるって事をこの機会に知った方も多かったと思いますよ~」
「ビックリしましたが、やはり通常くらいの伸びだった、という結末も楽しませて頂きました(笑)」
と全く気にしていないようだ。
なお、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の公式サイトによると、宇宙滞在中は、
「数センチ(だいたい1~2センチ)身長が伸びる、という現象がおこります。中には7センチ以上伸びた人もいます。これは脊髄の椎間板(軟骨)が宇宙の重力から解き放たれた環境で伸びるからです。ひとつの椎間板あたり、約1ミリ伸びます」
ただし、「地球に帰還するとまた重力の影響でもとに戻ります」とも明記している。