こんにちは! 「ネットニュースの明日」編集部です。
今回、山里亮太名誉編集長が切り込んだのは「働き方改革」。働き方改革の第一人者ともいえる、サイボウズ社の青野慶久社長に話を聞きに行きました。
・山里亮太の「働き方改革」で日本ダメにならない?(1) サイボウズ青野社長が答えた
・山里亮太の「働き方改革」で日本ダメにならない?(2) 芸人がビジネスマンという「引き出し」を増やすワケ
・山里亮太の働き方改革で日本ダメにならない?(3) テレビに出まくる僕の働き方は「遅れてる」のか
山里編集長は「一労働者」として、テレビ業界のことやニュースで感じた疑問を素直に青野社長にぶつけ、また青野社長も分かりやすく答えてくれました。
――まずは、編集長、終わってみての感想はいかがですか?
「働き方改革についてこんなに知らないことだらけだったのに、それがもう決まっていることだという自分の不勉強さを痛感......。そして、自分なりの『働き方改革』の咀嚼の仕方も教わりました」
――私たち編集部員も、分かっているようで分かっていなかったですからね。
「与えられるだけの選択肢での努力よりも、選択肢を増やすことに力を入れる。そういう時間が作れるようにすることが今回の大事なことなのかなと」
――青野社長もおっしゃっていました。
「あと、色々とアイデアは出るけど、それが『理想だけど無理だよ』で済ませているようでは、まだ働き方改革は全然なんだなと思いました。いやぁ、とりあえず、副業考えてみよう......」
今回は読者の皆さんへのアンケートも行いました。全8問。のべ有効回答数は3590票(2018年7月3日現在)。ご協力、ありがとうございました!
ではさっそく集計を見ていきましょう。まずは「残業の実態」から。
「毎月、どれくらい残業していますか?」(727票)の質問で、1番多かったのは「~30時間」で25.58%。1か月約20日間働くとして、1日平均1時間ちょっと残業している計算です。
「0時間」という人は5分の1にあたる約20%。一方で、5%強ではありますが、「100時間over」という人も......。上記の計算でいくと、1日平均5時間以上残業をしていることになります。
みなさんの会社に「働き方改革」はあるのか(651票)、という質問では、「ある派」と「ない派」が拮抗。「ある」が45%、「ない」は42%でした。徐々に働き方改革は進んでいるんですね。
記事内でも話題になった「副業」については賛成派が多数。「これからの時代、副業は必要だと思う」は72%にのぼり、「思わない」は12%でした。
サイボウズの社員には農業と掛け持ちしている人がいましたが、アンケートで「どんな副業がいいいか」聞いたところ、半数に近い47%の人が「本業とまったく違う仕事」と答えています。
ちなみに、今回、アンケートに答えてくれた人の職業トップ3は、「営業」(17%)、「情報・メディア」「サービス業」(11%)でした。サイボウズ社のように、違う仕事で人脈・チャンスを増やしたいと思う人が多いのかもしれません。
読者のみなさんからのコメントも紹介します。コメントからは「副業」への関心の高さがうかがえました。
「人生100年時代と言われているこのご時世ですからこれから副業は必要になってくるのはなんとなくわかる気がします。(中略)能力やノウハウをいち早く身につけた人が生き延びる社会...まさに現代版のアリとキリギリスと言ったところでしょうか...」(Jane7733)
「副業にまで手がまわらない。というか時間がない。 まあこの記事で言っていることも十分わかるけど、実際やるとなったらハードル高いよなー...と」(しゅーくりーむ)
「日本人は一つの方向に流れがちだから、おおっぴらに副業OKってなって、われもわれもとやり出したら、してない人たちが、自分は能力がないとか、不安がったりするんじゃないかな。実際に始めたらけっこう混乱すると思う」(シンサク)
中にはこんな意見も。
「私は趣味がそのまま仕事になったようなもので (文章執筆)、仕事は好きだし、楽しいんですが、何だか毎日がボーッとしてる感じもありましてね。 余り、他のことをやりたいとも思わないですし。記事にもあるけど、本業以外の活動や育児などで 適度に色々やってる周囲を眺めていると、恐らく、トータルで見れば私より彼らの方が 人生幸せなんだろうなあとか思ったり」(KIZOOS)
さて、最後に、「いま国が進めている『働き方改革』についてどう思う?」について聞きました。
今回のアンケートでは、「働きたい者にとっては悪い制度だと思う」(19.4%)、「ありがた迷惑」(28.2%)、「どうでもいい、わからない」(18.8%)など、マイナスイメージを持っている人が、約70%を占めました。
「いい制度だと思う」と答えたのは、約30%。まだまだ国民の意識とはかい離がありそうです。
著名人からもこのようなご意見をいただきました。評論家の荻上チキさんからです。ご紹介します。
山ちゃん、健康確保措置が「テレビ業界に不向き」なら、「テレビ業界」はいまなおブラックですよ。実際に人が死んでる。そしていまの「働き方改革」は、インターバル規制は努力規定だし、残業時間上限は過労死ライン以上だ。もし話す機会があれば、逆方向に「なるほどなぁ」って思ってもらえると思う。 https://t.co/laCp6jP6Kt
— 荻上チキ (@torakare) 2018年6月16日