J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

岩本勉、1分1秒の「長すぎる」質問 後輩・大谷翔平の反応は?

   MLBエンゼルスの大谷翔平投手が2018年11月22日、千代田区の日本記者クラブで会見を行った。約1時間にわたって行われた会見で、古巣・日本ハムの先輩・岩本勉氏からの「長すぎる質問」を受けた大谷は、大爆笑しながらも誠実に対応した。

   情報番組「ミヤネ屋」(読売テレビ系)に出演している岩本氏だが、この日の新聞のテレビ欄には「おかえりオオタニサン凱旋会見二刀流でMLB新人王パイセン乱入どうなる」と銘打たれ、岩本氏の乱入を予告していた。

  • 大谷翔平選手(2017年2月2日撮影)
    大谷翔平選手(2017年2月2日撮影)
  • 大谷翔平選手(2017年2月2日撮影)

力強くマイクを握りしめて...

   会見が始まってから14分が過ぎたところで、ようやく岩本氏の出番が来た。

   大谷から見て右手最奥の記者席に陣取った岩本氏は、力強くマイクを握りしめ、ひときわ大きな声で「読売テレビ情報ライブミヤネ屋の代表できました。そして北海道日本ハムファイターズOBの岩本です。よろしくお願いします。アッ、よろしくお願いします」と、壇上の大谷に丁寧に頭を下げた。

   ここから岩本氏の長すぎる質問が始まる。

「えー、大谷選手。10代に、えー、日本のプロ野球に入団し、そして数々の記憶、記録を衝撃として日本のプロ野球ファンに残していただきました。そのあと、希望に夢に胸を膨らませ渡米をし、メジャーの舞台に立ち、そして、またまた数々の記憶、記録を残していただきました。あのー、日本の事情で言いますと、我が子のように、そして家族のように応援していた方ばかりなんですよね。その老若男女すべての方にメジャーのステージとはこんなに素晴らしいんだと、はい。そして、野球をしている野球少年、少女たちに君たちも頑張ってプロ野球、そしてメジャーのステージへ立ってはいかがでしょうか。そういうお勧めのポイントを大谷選手なりに、えー、スピーチいただければと思います。よろしくお願いします」

「まぁ、ちょっと長いので」と笑うも神対応

   質問をする記者に時間制限は設けられていなかったが、会見開始から質問した記者の質問時間は概ね10秒から20秒だった。岩本氏が上記の質問に費やした時間は、それまでの記者の質問時間を大幅に上回る、1分1秒。岩本氏が大谷に質問する様は、演説さながらの熱の入りぶりだった。

   これを聞いていた大谷は、はじめは相槌を打つように小刻みに顔を上下に揺らしていたが、次第に笑みが...。

   岩本氏の質問が終わると、大谷は「まぁ、ちょっと長いので」と前置きし、一呼吸置いてから大爆笑。それでも先輩の熱いメッセージを含んだ質問には言葉を選びながら丁寧に答えた。

   日本のプロ野球、そしてメジャーリーグを目指す子供らに向けて、「僕も小さいころからテレビで見てましたけど、実際にグランドに立ってプレーしていると、もっともっと感じる。僕もこれからもっと頑張ってより高い舞台に行きたいなと思っていますし、そこの舞台で一緒に野球をして、その楽しさを実感できればいいのではないかと思います」と、先輩に負けないくらいの熱いメッセージを送った。

   岩本氏の1分1秒の質問に対して、大谷が返答に費やしたのは1分19秒49。誠実な大谷らしい「神対応」だった。

「最後の質問」にも再び

   岩本劇場はこれでは終わらなかった。会見予定の1時間が過ぎたころ、司会者が「最後の質問です」と発言したところに岩本氏が挙手。岩本氏の顔を見た司会者は苦笑しながら「じゃあどうぞ」とうながした。

   最後の質問者となった岩本氏は、先ほどとは打って変わって23秒の短めの質問。

「すみません、2度目で申し訳ないんですけども。あのー、結構、肘の状態について皆さん心配されている部分が多いのですが、あのー、振り返れば右足首の状態、えー、僕自身、経験者からみると、ズバリ右足首の回復度合いでいうと、何パーセントの状態で、今現在、野球に取り組んでいるのか。そのあたり、お教え願えますか」

   これに対して大谷は簡潔に「右足首は万全ですね」とキッパリ。

   岩本氏も会話をつなげることなく、「万全ですか。安心しました。ありがとうございます」と切り上げ、会見が終了した。