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駅案内板のQRコードが「顧客目線ゼロ」? SNS不評にJR西「今後の参考にする」

   JR西日本の一部エリアに導入されたQRコード付き案内表示板が、利用者から不評を買っている。

   スマートフォンでQRコードを読み取ると運行情報などがわかるサービスだが、利便性をめぐり注文がついている。

  • @Yakisoba225Kさん提供
    @Yakisoba225Kさん提供
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「会議で誰も止めなかったのだろうか」

   JR西日本によると、案内表示板は2019年3月16日から琵琶湖線、JR京都線、JR神戸線などの路線の一部の駅に設置された。表示板には、駅情報(時刻表・バリアフリー情報)、列車運行・走行情報、停車駅案内などをウェブサイトで確認できるQRコードが貼ってある。

   しかし、見たい情報にたどり着くのに手間取るとの意見が寄せられている。例えば「駅情報」では、表示板設置駅の情報が見たいとのニーズが高いとみられるが、QRコードを読み取ると鉄道全般の案内ページにたどりつく。駅情報を見るには、駅名を入力して数ページ遷移する必要がある。そのほかの項目も各駅には最適化されていない。

   利用者が3月中旬、ツイッターで不満をつづると広く拡散され、「顧客目線ゼロ」「会議で誰も止めなかったのだろうか」と批判的な声が上がった。

   J-CASTニュースの取材に応じた別の利用者も「少し手間であると感じた」と感想を漏らし、 「『駅情報』は各駅ごとに別のQRコードを用意する、『列車走行位置』は路線ごとに別のQRコードを用意するなどした方が良い」と要望した。

直リンクさせなかった理由は...?

   JR西日本の広報担当者は25日、J-CASTニュースの取材に、設置の狙いを「JR西日本のホームページ上で様々な情報を提供しておりますので、QRコードを通じてアクセスいただき、それぞれのページにそれぞれの情報があることをお知らせしたいと考えました」と明かす。

   QRコードで情報が直接確認できるページを指定しなかった理由は「お客様ひとりひとりの知りたい情報に合わせて、例えば、目的地や乗換駅の情報なども調べることができるように、それぞれの情報のトップページにアクセスするQRコードにしました」と説明した。

   利用者からの批判的な意見は把握しているといい、「SNS上のさまざまなご意見は、今後の参考にしてまいります」「現在のところ、QRコード表示の見直し予定はございませんが、今後の更新の機会を活用しながら、お客様にとって使いやすく、わかりやすい案内表示板にしていきたいと思います」とした。