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矢野阪神で変わった「ベンチの雰囲気」 元同僚・野口寿浩氏の今季予想は?

   阪神はヤクルトとの開幕シリーズで2勝1敗と勝ち越し、昨年の汚名返上へ幸先良いスタートを切った。開幕戦では11回サヨナラで逆転勝利。続く第2戦目は、1回の糸井嘉男外野手(37)の本塁打による1点を4投手が守り切り、ヤクルトの重量打線を完封した。投手戦となった第3戦を1-2で落とし、2019年4月2日の巨人戦では3-9で敗退した。開幕から4戦を終えて2勝2敗の矢野阪神。ヤクルト、阪神などで活躍し、昨年までヤクルトのコーチを務めていた野球解説者の野口寿浩氏(47)は今季の阪神をどう見たのか。J-CASTニュース編集部が聞いた。

   開幕オーダーのサプライズとなったのが、ドラフト3位・木浪聖也内野手(24)と同1位・近本光司外野手(24)の1、2番コンビだ。開幕戦で新人が1、2番を務めるのは、阪神の球団史上初めてのことで、大いに注目を集めた。なかでも近本は開幕戦で同点の適時三塁打を放ち、第3戦目ではチーム初安打となる中越え二塁打を放つなど、存在感をアピールした。一方の木浪は開幕からノーヒットが続き、結果を出せずにあえいでいる。

  • 阪神の本拠地・甲子園球場
    阪神の本拠地・甲子園球場
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明暗分かれた新人コンビ

   新人コンビについて野口氏は「木浪選手は少し焦っているように見えます。打撃もそうですが、守備でも焦りが見えます。打撃はヒットが1本出ればすぐに戻ると思います。打撃の不調が守備に出てしまうので少し心配ではあります。近本選手は足が速いという特徴を生かしたヒットや、ホームへの返球など、良いプレーを見せました。肩のことで色々言われていますが、プロでも十分にやっていけると思います。このコンビの調子が上がれば、打線も乗ってきますし、チームにいい影響を与えると思います」と指摘した。

   開幕から4戦を終えて野口氏が最も注目した投手は、第2戦目に先発した岩貞祐太投手(27)だ。ヤクルト打線相手に6回3分の1を投げ、1安打6奪三振無安打と、ほぼ完ぺきな内容だった。野口氏は「岩貞選手は真っすぐが走っていました。変化球はきっちり腕が振れていたし、今後も期待が出来ます。結果と内容を残しましたので、ローテーションの柱としてやってくれると思います」と話した。

「現役時代から全く変わっていません。あれが矢野監督...」

   また、今季の阪神が昨年と大きく異なるのがベンチの雰囲気だろう。昨シーズンまで指揮を執っていた金本知憲氏(50)は、感情を表に出すタイプではなく、ベンチで表情を変えることはあまり見られなかった。一方の矢野燿大監督(50)はベンチで感情を隠すことなく、本塁打が出れば表情を大きく崩しながら選手を出迎える。開幕3戦目には、バレンティンの大飛球を巡って矢野監督がリプレー検証を要求。「おい!おい!おい!」と声を出して審判に向かっていく様子は、場内のファンを大いに沸かせた。

   現役時代、阪神の捕手として矢野監督とともにプレーしてきた野口氏は「矢野監督のアクションに関して賛否があるかと思いますが、私は矢野監督を支持します。現役時代からベンチでは大きな声を出してチームを盛り上げる。現役時代から全く変わっていません。あれが矢野監督なんです。選手たちも共に戦っていると感じているはずですし、今どきの選手向きだと思います。私は今季の阪神の順位を4位と予想しましたが、もっと上をいくのではないかと感じました」と話した。