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維新議員「北方領土を戦争で取り戻す」酔って発言 過去にトラブルで「禁酒宣誓書」提出...「いつ解禁したの?」

   北方領土へのビザなし交流に参加した際、元島民で訪問団団長への「戦争で島を取り戻すことに賛成か」との発言をめぐって謝罪に追われた日本維新の会・丸山穂高衆院議員(35)は「酒が入っていた」というが、3年前にも飲酒トラブルを起こしていた。

   しかも丸山氏は当時「禁酒宣誓書」を幹事長に提出したとツイッターで明かしていた。そのため、ビザなし交流での事態を受けてインターネット上では「いつ解禁したの?」と呆れる声が相次いでいる。

  • 5月13日、国後島からの帰港をツイッターで報告した丸山穂高氏
    5月13日、国後島からの帰港をツイッターで報告した丸山穂高氏
  • 5月13日、国後島からの帰港をツイッターで報告した丸山穂高氏
  • 丸山氏は過去、幹事長に「禁酒宣誓書」を提出したとツイッターで明かしていた

「ホームビジット先でかなり酒を勧められ、酒が入っていた」

   北方領土問題の解決への環境整備を目的に、日本とロシアとの相互理解・信頼醸成を図って実施される「ビザなし交流」。2019年5月10日から訪問し、13日に戻った丸山氏だが、国後島の元島民で訪問団の大塚小彌太団長(89)に向けた言葉で波紋が広がった。

   テレビ朝日などは丸山氏と大塚さんの会話音声を報道。丸山氏は「団長は戦争でこの島を取り戻すことには賛成ですか? 反対ですか?」「戦争しないとどうしようもなくないですか?」などと質問し、大塚さんは「いや戦争なんて言葉は使いたくないです。使いたくない」「戦争は必要ないです」と強く反対した。

   「戦争で島を取り戻す」ことを肯定するかのような丸山氏の発言は物議を醸し、訪問団員らは抗議。丸山氏が

「ホームビジット先でかなり酒を勧められ、酒が入っていた」
「こういう形でご迷惑をかけたことを改めてお詫び申し上げます」

と、謝罪した映像も報じられた。

   「戦争」発言の時は「酒」を飲んでいたという丸山氏だが、この釈明で過去の飲酒トラブルが掘り返されることになった。15年末、酒に酔って居酒屋から出た後で、一般男性と口論になり、手を噛んだというのだ。16年1月上旬に報道され、党(当時は、おおさか維新の会)から厳重注意処分を受けていた。

「禁酒宣言をしていたのに酒飲んでたのはまずい」

   さらなる問題はこのトラブル直後、丸山氏自身が「禁酒宣言」をしていたことだ。ツイッターで16年1月13日、

「先日の不始末について猛省と自重の決意の証として自主的に、禁酒宣誓書を今井(豊)幹事長へ提出してまいりました。あらゆるトラブルを予防するため、今後の議員在職中において公私一切酒を口に致しません」

と投稿していたのである。「32(当時)にもなって汗顔の至りでございますが、未だ至らぬ自らを刻苦精励してまいります」と反省する様子には、「応援してます」「失敗を成功に導ける議員であることを信じております」とエールも寄せられた。

   ところが約3年後の今回、再び飲酒時の言動で物議を醸すことになった丸山氏。発言は領土問題交渉にも影響しかねないとされている。ツイッターでは、

「丸山さんは過去に禁酒宣言してて飲酒自体が不祥事だからそこは本当にいけない」
「例の発言の真意は置いといて過去に公務中での禁酒宣言をしていたのに酒飲んでたのはまずい」
「過去に人の手噛んで、今後の議員活動中は禁酒宣言してなかったっけ??? いつ解禁したの? からの、戦争発言???」
「禁酒してた(すると言ってた)のにまたやっちゃったのか。もう議員辞職しかないんじゃない? お得意の『身を切る改革』でさ!」

と呆れた声が相次いでいる。

   なお、日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は13日の会見で、丸山氏の発言について問われ、前後の脈絡を精査する必要があるとしながら、「戦争で取り返すようなことは、我々党として一切そういう考えはありません」と明言した。