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楽天か?ロッテか?CS争い佳境 「まさに五分五分」と語る田中幸雄氏が、最後のカギと見るのは...

   楽天は2019年9月12日、東京ドームで日ハムと対戦し2-4で敗れた。

   先発・美馬学(32)が初回、大田泰示外野手(29)に先制の2ランを浴びるなど3回までに4失点と試合を作ることが出来ずに降板。打線は日ハムの6安打を上回る7安打を放ちながらも2点にとどまり逆転ならず。連勝は2でストップし、この日試合がなかった3位ロッテとの差は1.5ゲーム差に広がり、クライマックスシリーズ(CS)進出へ一歩後退した。

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大田の先制弾「失投を見逃さなかった」

   チームの3連勝を託されたベテラン右腕が初回、いきなりつかまった。先頭の淺間大基外野手(23)にフェンス直撃の2塁打を許し、続く2番・大田に真ん中高めに入った131キロのスライダーをライトスタンドに運ばれた。開始わずか7球で2点を失った美馬は、3回に3連打と犠牲フライで再び2点を失い、この回でマウンドを降りた。

   一昨年まで日ハムの2軍監督を務めた野球解説者の田中幸雄氏(51)は、美馬の投球について「初回からコントロールが乱れていました。大田選手にホームランを打たれた球はアウトコースに甘く入ったもので失投でしょう。この日はコントロールにばらつきがみられ、ファイターズ打線が失投を見逃しませんでした」と指摘した。

   日ハムは先発にプロ2年目の北浦竜次(19)を起用。北浦は3回1失点でしのぎ、以降は6人の投手を繰り出す継投策で楽天打線を封じ込めた。MLB流の「ブルペンデー」のような細かい継投策となったが、田中氏は「このような継投策で楽天打線が戸惑ったとは思いません」と話し、7回の楽天の攻撃がこの日のポイントになったと指摘した。

重要な役割を果たすのは「守備力」、そして...

   7回表、日ハムの5番手・宮西尚生(34)がマウンドに。1死後、ヒットと死球で1、2塁のピンチに立たされた。打席に3番・浅村栄斗内野手(28)を迎え、長打が出れば同点の場面で宮西が浅村を併殺に打ち取った。田中氏は「ここは最低でもランナーを進めたかったところ。このダブルプレーは非常に大きかった。試合の大きなポイントになったと思います」と話した。

   現在リーグ4位の楽天は1.5ゲーム差で3位ロッテを追いかける展開。残り試合は楽天が11試合、ロッテが10試合となっている。両チームの直接対決は9月19日のZOZOマリンスタジアムでの1試合のみ。CS進出の行方は今シーズンの最終ゲームまでもつれ込む可能性も出てきた。

「現時点の両チームの状態を見ると、まさに五分五分でしょう。楽天は今後、投手と守備が重要な役割を果たすと思います。西武のように一気に大量得点を奪うような打線ではありませんので、いかに失点を防いで得点を重ねるか。打線に関しては、1、2番でチャンスを作り、クリーンナップがこれを返す。基本的なことですが、これがしっかり出来るかがカギになるでしょう。いずれにしても楽天、ロッテともに、調子の良い選手が多くいるチームが抜け出ると思います」(田中氏)