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杉田水脈氏「だったら結婚しなくていい」は持論だった 過去にも「かたくなな親」批判

   夫婦同姓を望まない人について、「だったら結婚しなくていい」と国会でヤジを飛ばした自民党席の衆院議員は、杉田水脈氏(52)ではないかと野党が追及している。

   杉田氏は、記者団の質問に答えなかったと報じられているが、この見解は、杉田氏の持論であったことが分かった。

  • 杉田水脈氏(18年9月撮影)
    杉田水脈氏(18年9月撮影)
  • 杉田水脈氏(18年9月撮影)

ヤジについて記者団が聞いたが、杉田氏は答えず

   ヤジが飛んだのは、国民民主党の玉木雄一郎代表が2020年1月22日に衆院の代表質問で選択的夫婦別姓の導入を訴えたときだ。

   玉木氏は、若い男性から交際中の女性に「姓を変えないといけないから結婚できない」と言われたと相談を受けた例を挙げ、「夫婦同姓が結婚の障害になっている」と指摘した。

   その際のヤジだといい、玉木氏は、直後に「今、ヤジで『だったら結婚しなくていい』とそういう話がありました」と話を挟んだ。そして、このヤジに反論して、夫婦別姓の導入は少子化対策にもなると強調した。

   玉木氏のユーチューブ動画では、「1つの姓にしないんだったら、結婚しなくていいじゃないか」とのヤジだったと明かしている。

   このヤジについて、玉木氏は、非常にショックを受けたと記者団の質問に答え、古い自民党では少子化が止まらないと批判した。

   ヤジを飛ばした議員について、フジテレビのニュース「FNN PRIME」では22日、杉田氏だったと近くにいた議員が証言していると報じた。各メディアの報道によると、23日になって、野党は、杉田氏の発言ではないかとして、衆院の議院運営委で自民党側に確認を求めた。そのうえで、本人がヤジを撤回・謝罪をするのか、自民党はどうするか、などをただした。

   記者団が杉田氏にヤジについて聞いたが、杉田氏は答えなかったという。

2015年のブログでは...?

   杉田氏については、その発言が度々ネット上などで物議を醸している。

   性的少数者(LGBT)のカップルについて「生産性がない」と主張したり、性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織氏(30)について「女としての落ち度がありますよね」と発言したりしたことなどだ。

   今回、杉田氏ではないかとされていることについても、予想していたとする声がネット上で多い。ヤジについては、一部で理解を示す向きもある一方、「国民に向かってこの言い草はない」「同じ女性として、ガッカリな発言」などと批判も相次いでいる。

   実は、杉田氏は、過去のブログで、このヤジと同じ考えを明かしていた。

   「夫婦別姓~賛成の人が増えているようですが」とのタイトルを付けた2015年12月7日の公式ブログだ。

   そこでは、議員になる前に公民館のような場所で賛成派の女性たちと議論したとし、同姓を嫌って事実婚したら子供がかわいそうだとする賛成派には、こう反論した。

「『相手の姓になるのが嫌』なら、その人と結婚しないことをお薦めします」

   その理由としては、次のように書いていた。

「事実婚をして、子どもを作るくらい相手が好きなのに『相手の姓になりたくない』とかたくなに言う人がそんなにたくさん存在するとは思えません。子どもは確かにかわいそうです。そのかわいそうな状況を作っているのはかたくなな親であって、国でも法律でもありません」

   こうした内容は、兵庫県の西宮市役所を退職して政治の道を志していたときに書いた4年前のブログを再掲したそうだ。つまり、12年に国会議員になってからも、気持ちは変わらなかったということだ。

   杉田氏の国会事務所に1月23日夕、J-CASTニュースが取材すると、ヤジについては事実関係を確認中だとしたうえで、「ブログは、まだ見ていません。それについても、何も答えられないです」と秘書が話した。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)