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東京マラソン一般参加中止に海外ランナーも嘆息 「がっかり」「理解し、尊重しますが...」

   東京マラソン財団は2020年2月17日、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して、3月1日に開催される東京マラソンの一般参加者の出場を取りやめることを発表した。

   発表を受け海外メディアでもこのニュースが報じられ、海外から参加を予定していた一般ランナーのコメントを紹介し、様々な声が上がっている。

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「2年以上前から東京マラソンを走ることを計画していた」

   「東京マラソン2020」の公式サイトによると、今大会はエリート選手及び車いすのエリート選手のみが出場して行われる。出場が取りやめとなった一般ランナーは、来年2021年の出走が可能となるが、参加料は別途発生する。また、今回は規約に基づき、参加料、チャリティ寄付金の返金はない。フルマラソンの参加料は国内ランナーが1万6200円、海外ランナーは1万8200円となっている。

   英国紙「ガーディアン」の電子版は、「東京マラソンがコロナウイルスの恐怖を巡って大規模なレースをキャンセル」と題して大々的に報じた。記事では東京マラソンに参加を予定していた英国人の一般ランナーのコメントを紹介。夫婦で参加を予定していたというサラ・ダジョンさんは、同紙の取材に対して次のように話している。

「私は夫と2年以上前から東京マラソンを走ることを計画していたので、このニュースを聞くのは辛いです。私たちはこの決定を理解し、尊重していますが、個人的には余波を感じざるを得ません。私たちは冬の間、一生懸命にトレーニングをしてきました。これが一生に一度の休日になることを望んでいました」

「結局のところ健康は重要だ」

   また、米国の「ニューヨーク・タイムズ」の電子版でも東京マラソンに関する記事が掲載された。記事では今年4月に60歳になるブルックリン出身の一般ランナーのコメントを紹介しており、「(レースに出場できず)がっかりしている。しかし、結局のところ健康は重要だ」と話している。また、一部の一般ランナーが参加取りやめの発表以前に出場を断念していた事実を明かしている。

   海外ランナーの参加料は1万8200円で、この他に日本への渡航費、滞在費などがかかり、それ相応の出費が見込まれる。東京マラソン財団は14日、今年の大会に参加しない中国在住者について2021年大会の参加料1万8200円を免除すると発表。一方で中国以外の海外在住の一般ランナーへの対応については発表されておらず、国内の一般ランナーからも不満の声が上がっている。

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、大会前に予定していたイベント「東京マラソンEXPO2020」、「フレンドシップラン」の中止が決定。レース当日は、男女エリート選手約180人、車いす部門は男女30人が出場する見通しとなっている。