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山田うどん、23区内唯一の店舗が閉店へ 苦戦に新型コロナが「ダメ押し」、撤退決断

   埼玉県内を中心に展開するうどんチェーン「山田うどん食堂」は東京23区唯一の店舗「蒲田店」を2020年5月22日に閉店する。

   山田うどん食堂を運営する山田食品産業(埼玉県)によれば、店内の禁煙化と新型コロナウイルスの感染拡大が客足に打撃を与えたとしている。

  • 山田うどん食堂が東京23区から撤退(画像は山田うどん食堂公式サイトより)
    山田うどん食堂が東京23区から撤退(画像は山田うどん食堂公式サイトより)
  • 山田うどん食堂が東京23区から撤退(画像は山田うどん食堂公式サイトより)

「ここまで(客足が)落ちてしまうと...」

   山田うどん食堂は東京、埼玉、千葉、神奈川、群馬、栃木、茨城の1都6県で158店舗を展開している。うち半数以上の84店が埼玉県の店舗で、東京都では23区内に1店舗、23区外に16店舗を構える。(4月28日時点)

   その23区唯一の店舗・蒲田店は2010年に東京・大田区のJR蒲田駅近くに出店。郊外の道路沿いに店舗が多い山田うどん食堂では珍しい「駅前立地」で、山田食品産業の広報担当者によれば「圧倒的に飲み客が多かった」という。

   しかし、20年4月1日施行の改正健康増進法に合わせ、19年10月に店舗を全面禁煙としたことで飲み客が徐々に減少。そこに新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、4月7日の緊急事態宣言の発令発表以降は客足が大きく遠のいた。閉店は客足の減少を受け、家賃との兼ね合いで決めたという。担当者は、

「(コロナが)なければ策を練ってやろうと思っていたが、ここまで(客足が)落ちてしまうと難しい部分がある」

   と悔しさをにじませる。

   蒲田店の閉店により、東京23区内の山田うどん食堂の店舗は消滅する。23区内への再出店について担当者は「(条件に合う)物件があればトライはしてみたい」と語った。

   なお、蒲田店の店内にはアイドルグループ「ももいろクローバーZ」のグッズやポスターが飾られてきた。これは過去に山田うどんがメンバー・高城れにさんのラジオ番組のスポンサーを務めるなど、グループと縁深い関係にあるためだ。担当者によれば、地方からライブで東京に訪れたももクロファンが蒲田店を利用する機会も多かったという。

   閉店の報を受け、ツイッター上のももクロファンからは「残念過ぎる」「コロナがにくいです」と落胆の声が聞かれている。