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復活の中島宏之、レギュラー獲得も 元コーチが指摘する「葛藤」越えた打撃フォーム改造

   プロ野球の練習試合が2020年6月2日に解禁された。リーグ連覇を狙う巨人は東京ドームで西武と対戦し、7-9で敗れた。

   開幕投手に内定している先発・菅野智之投手(30)が4回1失点の好投で万全の仕上がりを見せた。2番手チアゴ・ビエイラ投手(27)が5四球、5失点の大乱調で1回持たずに降板し不安を残すも、野手ではベテラン、若手ともにレギュラー獲得へ猛アピールした。

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「中島選手と比較するとまだまだという感じに見えます」

   激しいレギュラー争いが展開されるなか、2日の西武戦で存在感を見せたのがベテラン中島宏之内野手(37)だ。2回2死から右中間を破る2塁打を放ち先制の機会を演出。4回にはセンター前に運び2本目のヒットを記録。オープン戦から好調を維持し、1塁のレギュラー争いのトップを走る。

   今シーズン、巨人の1塁は中島、北村拓己内野手(24)、捕手と併用となる大城卓三(27)がレギュラーを争う。首脳陣はプロ3年目の北村に大きな期待をかけるが、現時点で中島が大きくリードしている。巨人で戦略コーチを務めた経験を持つ橋上秀樹氏(54)は、1塁のレギュラー争いを次のように分析する。

「今のところファーストは中島選手でいきそうですね。大城選手は昨年以上に捕手として出場する機会が増えると思いますので、中島選手でいくと思います。大城選手がファーストを守るケースは、あくまでもファーストが固定出来ない場合であって、中島選手で固定出来ればファーストでの出場機会はそれほどないかと思います。北村選手も候補に挙がっていますが、中島選手と比較するとまだまだという感じに見えます」(橋上氏)

「フォームを変えるにあたっては、かなりの葛藤が...」

   中島は昨シーズン、主に代打要員として起用され出場は43試合にとどまり、54打数8安打、打率は.148と2割に届かなかった。ところが、今シーズンのオープン戦では打率.351、4本塁打と絶好調で、指揮官の信頼も取り戻したようだ。

「今シーズン、中島選手のバッティングフォームが変わりました。トップの位置がキャッチャーよりになり、全体的にコンパクトになりました。昨シーズンはスピードに対応しきれていないと感じましたが、無駄な動きが減った分、コンパクトに振れている。構えもリラックスしているように見えます。輝かしい実績がある中島選手がフォームを変えるにあたっては、かなりの葛藤があったと思います」(橋上氏)

   一方、若手に目を向けると3回にソロ本塁打を放った松原聖弥外野手(25)、吉川尚輝内野手(25)、湯浅大内野手(20)らが開幕1軍を大きくアピール。橋上氏は若手のなかでも吉川を「首脳陣が使いたい選手」と評し、次のように続けた。

「吉川選手、湯浅選手、松原選手らは自分の役割をしっかり理解し、機動力のある選手たちです。彼らを起用することで戦略のバリエーションが増えると思います。特に吉川選手はチームに求められる選手で、機動力は魅力的です」(橋上氏)