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容疑の母親のインスタ投稿が「怖い」 3歳娘「放置死」事件で注目集めた理由

   3歳の長女を自宅に放置して死なせたとして居酒屋店員の母親(24)が逮捕された事件で、そのインスタグラム投稿に注目が集まっている。

   母親は、友人らと遊び回っていた様子を度々投稿していたが、コメント欄などでは「子どもが写ってないのが怖い」といった指摘が出ている。

  • 可愛がっていた様子もあったのになぜ…(写真はイメージ)
    可愛がっていた様子もあったのになぜ…(写真はイメージ)
  • 可愛がっていた様子もあったのになぜ…(写真はイメージ)

テーブル前で友人らに囲まれた写真をアップ

   「朝7時近くまで飲んでたで やばかったわww」。容疑者は2019年2月3日、友人の男女とバーで飲んで「はっちゃけた」として、テーブル前で友人らに囲まれた写真をアップした。長女の姿は写っていない。

   各メディアの報道によると、容疑者は、娘を家に置き去りにして、店に出勤したり、友人らと遊んだりしていた。2020年6月5~13日は、居酒屋で知り合って交際中の男性と会うため、鹿児島県に旅行に行き、娘は置き去りにされた。容疑者は、東京都大田区内の自宅マンションに帰った13日、「娘が息をしていない」と119番通報した。搬送先の病院で死亡が確認され、司法解剖の結果、極度の脱水症状で餓死したことが分かった。

   また、容疑者は当初、「娘は数日前から体調が悪くご飯を食べなかった」などと強調していたが、防犯カメラの映像から、通報までの1時間で、体を洗ってオムツを取り替えたり、交際男性とのラインを削除したりするなどの偽装工作も行っていたことが分かったという。7月7日になって、保護責任者遺棄致死の疑いで警視庁捜査1課に逮捕され、「間違いありません」と容疑を認めている、と報じられている。5月上旬の3日間も、交際男性に会うために鹿児島に行っていたという。

「のどが渇いたし、寂しかったよね」「なぜ施設を頼らない」

   容疑者のインスタについても複数のメディアが報じており、その投稿内容は、友人らとの飲み会のほか、ディズニーランドやスノーボード、花火、カラオケなどの「インスタ映え」する写真や動画で、度々投稿されていた。

   新型コロナウイルスの感染拡大が始まったころからは、友人らと遊ぶ機会が減り、「おもんないわー」「みんなでたのしいことしたい」と愚痴を書き込んだ。しかし、「月1カフェ巡り」として、東京・表参道のカフェを一部の親しい友人と回っていることも報告していた。

   一方で、インスタのユーザーページに表示される約200枚の画像(一部は動画)を見る範囲では、娘の姿は見当たらず、事件の報道後には「インスタに子どもがまったく写ってないのが怖い」「(子供も)食べたかっただろうに」「本当に許せない」などとコメントが書き込まれ、インスタが炎上状態になっている。

   各メディアの報道によると、容疑者は娘を出産後に夫と離婚し、娘を保育園に預けていたが、19年3月に「お金がない」とやめていた。娘のことをかわいがっていた様子だったともいい、3歳の誕生日にはたくさんのプレゼントに囲まれた娘の写真なども撮っていたという。

   今回の逮捕報道を受け、ニュースサイトのコメント欄やツイッター上などでは、「かわいそうに。お腹すいたし、のどが渇いたし、寂しかったよね」「どれだけ苦しくて怖くて、ママなんで?って思いながら亡くなっていったのか...」「面倒が見れないならなぜ施設を頼らない」といった声が寄せられている。

   大田区も管轄する都の品川児童相談所の所長は7月8日、J-CASTニュースの取材に対し、こう話した。

「本人からの事前の相談や近所などからの通告もありませんでした。亡くなったのが分かった当日に警察から一報を受け、初めて事実を把握しました。報道でその内容を聞いて、とても驚いています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)