J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

還暦も間近...高齢化する「笑ってはいけない」を、末永く続けるための「改革案」とは!?

   「松本は言います。魂は歳をとらない。本日57歳になりました」――ダウンタウンの松本人志さんが2020年9月8日に行ったツイートがネット上で話題だ。

   この日は松本さんの57歳の誕生日であり、それを意識してのツイートには「お誕生日なのでたくさん笑ってくださいワハハハ おめでとうございます」といった、ファンからの祝福のリプライが相次いでいる。

  • 松本人志さん(2016年撮影)
    松本人志さん(2016年撮影)
  • 松本人志さん(2016年撮影)

還暦が差し迫るダウンタウン

   デビュー以来、常に第一線で活躍し続けてきたダウンタウン。そのメンバーである松本さんは同日に57歳の誕生日を迎えたほか、5月11日には浜田雅功さんも57歳になっており、2人はまさに円熟期を謳歌している。しかし、それは同時に2人が3年後には60歳の大台、まさしく還暦を迎える日が遠くないことを示している。

   それを考えると、誕生日を意識してのツイートで松本さんが「魂は歳をとらない」と明言したのは、本人が今後も芸能界で活躍することを希望しているのはもちろん、やはり、肉体の老化を実感し始めていることを表わしているのだろう。事実、松本さんはこのツイートの2日前となる6日に、「加齢臭とかぜんぜん無いねんけどな 枕カバー2日おきに替えてんねん 加齢臭とかぜんぜん無いねんけどな」とツイートしており、やはり、「加齢」すなわち「老化」を意識させるツイートを行っているほどだ。

   お笑い界の絶対王者であるダウンタウンであっても高齢化からは逃れられない......至極当然の自然の摂理だが、それは同時に、国民が毎年年末に楽しむあの番組が、そのままの形で、いつまでも続けられるものではないことも示しているのだ。

2021年にはとうとう全員「50代」

   「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」(日本テレビ系)の「笑ってはいけないシリーズ」といえば、2006年から大晦日に放送されている国民的人気を博す特番だ。しかし、視聴者からの絶賛を集め続ける一方で、出演する5人(ダウンタウン、月亭方正、ココリコ)には「長時間にわたる撮影時間内は笑ってはいけない」という、肉体的にはもちろん精神的にも非常に厳しい制約が課せられていることでも知られている。このため、2015年の番組完成会見では月亭方正さんが、「メンバーには黙ってたんですけど、実は痛み止めを飲んでこのロケに挑んだんです」と明かすなど、大きな負担に耐えて撮影に参加したことを明かしているほどだ。

   ダウンタウンの2人はもちろん、残り3人の出演者にしても、月亭方正さんが52歳、ココリコの2人も49歳。来年には出演者全員が「50代」に突入するわけで、撮影の際の負担を軽減していくことは喫緊の課題である。そこで、J-CASTニュース編集部では「笑ってはいけないシリーズ」の出演者の負担を減らす改革案を考えてみた。

ムチを改良して痛みを和らげる!?

   まず、撮影での最大の負担は「笑ってしまうと罰として尻をムチで叩かれ、それが非常に痛い」という点だ。この点は出演者の体力を大きく奪っていると考えられる点であり、ゆえに、最も力を入れて取り組まなければならない点であると言えよう。

   改革の方法としては、まず、「ムチを改良する」という方法が考えられるだろう。2019年の大みそかの放送では、田中直樹さんはすでにタイキックの「受け身」を習得しているのではないか、そして、田中さんが演技で痛がっているのではないかとの疑惑が浮上。

   真相は有耶無耶になりつつ番組が進行したため田中さんは事なきを得たが、仮に演技だった場合、それをムチにも応用すれば良いのである。要は、威力を下げつつ叩いた際の音は小さくならない材質のムチを使用し、出演者全員が痛がって見せれば、体への負担を下げつつ、今後も番組収録が可能になるからだ。

   とはいえ、出演者たちの悲惨な痛がりっぷりが番組の「売り」でもあるため、どこまでダメージを軽減するかは、綿密な調整が必要になりそうだが――。

「仕掛け人制度」を復活させる!?

   一方、罰の執行の方法だけでなく、番組進行における改革も出来るだろう。「笑ってはいけないシリーズ」は2006年の大晦日に放送された「絶対に笑ってはいけない警察24時!!」までは、5人が出演者と仕掛け人に分かれていた点を応用し、放送時間の中に、「5人のうち1人が仕掛け人になれる時間」を設定し、五月雨式に交代するという進行方法を導入するのである。

   ここでいう「仕掛け人」という制度だが、実は、「笑ってはいけないシリーズ」は2006年の大晦日の放送までは、5人が出演者と仕掛け人に分かれており、仕掛け人に選ばれた者は「どの笑いの刺客をいつ放つか」といった指示をその都度番組スタッフに指示していたのだ。これを応用し、5人の1人が仕掛け人を務め、その者が考える「笑わずにはいられない企画」を実行するというコーナーを番組放送中に差し挟めば、体力を消耗せずに済む時間帯が発生することになる。

「リリーフ登板制度」を導入する!?

   さらには、いっそのこと、5人に「休憩時間」を与えてしまうという方法も考えられる。具体的には、長時間に及ぶ撮影時間の中で5人に対して五月雨式に休憩時間を与え、しかも、その穴をゲスト出演者に埋めさせる「リリーフ登板制度」を導入するのだ。

   こうすることで、5人には完全な休憩時間(睡眠すら可能)が発生するほか、リリーフとして出演するゲストが見せる、これまでにない「痛がり方」が視聴者を楽しませることが出来るのではないか。

   もちろん、これら以外にもまだまだたくさんの改革案が考えられるだろう。持続可能な笑ってはいけない――つまり、「笑ってはいけない(SDGs対応)」が誕生すれば、5人は末永く大晦日に活躍できるようになるのである。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)