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新庄剛志に「セ・リーグなら...」 復帰断念も、球界から惜しむ声

   2020年12月7日に神宮球場で開催された12球団合同トライアウトに参加したが、NPBの球団から獲得オファーが来なかったためにプロ野球の現役復帰を断念した新庄剛志氏(48)。自身がタイムリミットに位置付けた13日までに連絡が来なかったため、「1%の可能性を信じてやってきたが、今日0%になり、ただただ悔しいし情けない」とインスタグラムで無念の思いを吐露した。

   トライアウトには12球団の編成担当、スカウトが新庄氏の動きに目を光らせた。06年以来14年ぶりのNPB復帰への挑戦。あるスカウトはこう語った。

  • 新庄氏のインスタグラムより
    新庄氏のインスタグラムより
  • 新庄氏のインスタグラムより
  • 新庄氏のインスタグラムより

「全盛期」知る人間からすると...

「48歳という年齢を考えると凄いと思います。体もシェイプアップされていたし、後ろから見た姿は現役時代の14年前とほぼ変わらない。正直驚きました」と評価する一方で、こう続けた。「ただ僕たちは全盛期の新庄を知っている。スイングや体のキレを見ると、やっぱり落ちたなと感じてしまう。戦力として考えた時に若手と競い合うまでの水準までは達していない。ファームで過ごす選手ではないですからね。育成契約もキャリアを考えると失礼になる」。

   ただ、ファンの見方は違う。「若手のお手本になるし、コーチ兼任もいいから獲るべきでは。特に日本ハム、オリックスは上位浮上へ、チームの雰囲気をガラッと変える新庄のような存在が必要なのではないか」という意見がネット上では見られる。

   この指摘に、パ・リーグのある編成担当は意外な見解を口にした。

「打撃の柔軟性は健在です」

   「言い方は失礼ですが、新庄はセ・リーグだったらまだ通用する可能性があると思います。パワーピッチャーが多いパ・リーグは対応が厳しいと思うが、セ・リーグの投手は変化球の比率が多い。トライアウトで元ヤクルトのジュリアスのスライダーをレフト前にはじき返したように新庄の持ち味である打撃の柔軟性は健在です。心身共に野球ができる状態に高めてもう一度プレーする姿を見たかったですね」と惜しむ。

   現役復帰は叶わなかったが、前代未聞の挑戦をぶち上げ、死に物狂いで1年間努力を積み重ねた生き様は多くの人の胸に響いた。20日に更新したインスタグラムでは、「ユニフォームに袖を通す事は出来なかったが、次なる目標は決まっている」と明かした上で、「可能性は今回より低いかもしれないが挑戦したる!来年も僕から目を離すなよ」と呼びかけた。具体的な野望には言及しなかったが、ワクワクさせられる。

   新庄氏の新たな挑戦が楽しみだ。