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大竹しのぶのRADWIMPS歌唱にツッコミの嵐 「シャンソンな雰囲気」が一因?

   2021年2月16日に生放送された「うたコン」(NHK総合)について、出演者の大竹しのぶさん(63)に対し、「歌がキツかった」とその出演にツッコミを入れる声が相次いだ。

   この日、番組は「今夜は『おちょやん』を大特集」と銘打って進行。1曲目には朝ドラ「おちょやん」の舞台である大阪にちなんで細川たかしさんが「浪花節だよ人生は」を披露したほか、番組中でドラマのワンシーンを差し挟むなど、おちょやん一色で展開していったが、その中で大竹さんが披露したのは「RADWIMPS」の「愛にできることはまだあるかい」だった。

  • 大竹しのぶさん(2017年撮影)
    大竹しのぶさん(2017年撮影)
  • 大竹しのぶさん(2017年撮影)

サビの部分になるや、その音程は不安定に

   番組中盤、「おちょやん」で主演する杉咲花さんと親交があると紹介され登場した大竹さん。大阪のスタジオから中継で番組に出演する杉咲さんとの歓談が一段落すると、画面は大竹さんが主演した朝ドラ「水色の時」(1975年度前期)のものに。これら、番組に大竹さんを招いた理由を紹介するシーンが終わると大竹さんは歌を披露したのだが、その歌に視聴者からのツッコミが相次いでしまったのだ。

   大竹さんは歌い出しこそ安定した声で歌を披露していたが、サビの部分になるや、その音程が上がり切らないなど、徐々に不安定さが目立つように。歌はそのまま2番に突入し、一旦は持ち直すも、やはりサビの部分では再び音程が不安定になるなどしたのち、歌は終了したのだった。

   これに対し、前述のものの他にもネット上では「大竹しのぶの歌は頂けない」といったツイートが続々となされたほか、「何でおちょやん特集で大竹しのぶがRADWIMPS歌うのか???意味不明すぎな謎キャスティングだったよ」とツッコむ声も上がるなど、視聴者からの疑問の声が相次いでしまったのだ。

「上手い下手という概念を超えて...」と評価も

   だが、これとは逆に、今回の大竹さんの出演に納得したとする声も上がっている。あるツイッターアカウントは「大竹しのぶが歌うとシャンソンな雰囲気」と、その歌を絶賛。また、別のアカウントも、

「大竹しのぶさんが歌う、RADWIMPSの『愛にできることはまだあるかい』 エディット・ピアフの『愛の讃歌』のような宇宙規模の愛の歌に聴こえた」

と、シャンソンの大家として知られるエディット・ピアフ(1915-63)の名前を出しつつ、やはり、シャンソンの要素があったとツイートしているのだ。

   実は、大竹さんといえば2011年にエディット・ピアフの生涯を描いた「ピアフ」で主演。同舞台は13年、16年、18年にも再演され、作中で大竹さんはピアフの代表曲「愛の讃歌」を披露したほか、16年の大みそかに放送された「第67回NHK紅白歌合戦」でもやはり「愛の讃歌」を披露しており、ここ10年でたびたびピアフ関連の仕事をこなしているのだ。

   となれば、今回の歌唱において、その音程が不安定になったのは、その歌い方がシャンソンに影響されたものとなった可能性は否定できない。シャンソンは語るように歌うのが作法であり、音程の維持の優先度は低いのが一般的であり、その結果、サビの部分での音程が不安定になってしまったのではないだろうか。大竹さんの歌をめぐっては他にも、

「大竹しのぶさんの歌唱 上手い下手という概念を超えて、魂の美しさみたいなものを見せられたような気がした」

といったツイートも上がっているほどであり、それを考えると、大竹さんが感情表現を優先させて歌った結果、音程が不安定になってしまったと考えることが出来そうだ。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)