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女性の観客を「奇女・珍女」扱い SF映画『JUNK HEAD』監督がツイートも謝罪「差別はしてないけど区別してた」

   公開中の映画『JUNK HEAD(ジャンク・ヘッド)』の女性観客数が多かったとして、監督の堀貴秀氏が2021年3月28日、「え?奇女?珍女?」などとSNS上に投稿した。

   堀氏はその後、発言を撤回し、「褒め言葉のつもりで書いてしまいました。申し訳ありませんでした」「男とは感性が違うという先入観があった」と謝罪した。

  • 堀貴秀氏のツイッターより
    堀貴秀氏のツイッターより
  • 堀貴秀氏のツイッターより

SF映画は男性向け?

   JUNK HEADは3月26日公開のSFアニメ映画。堀氏が7年かけて制作し、「ストップモーション」と呼ばれる技法で人形などをコマ撮りしているのを特徴とする。

   映画公式サイトでは「カルトなのに壮大な世界観と、不気味なのにどこかクセになるキャラクターに中毒者が続出した、最高のディストピア!?」と宣伝している。

   堀氏は28日、週末の観客の男女比率が6対4だったとツイッターで報告し、「ビックリした」「え?奇女?珍女?でもそんな女性と話が合いそう。好きな映画が『JUNK HEAD』という男女は間違いなく幸せになれるでしょう」とつぶやいた。男性の観客が大多数と予想していたようだ。

   この投稿を見たツイッターユーザーからは、「なぜ女性がJUNK HEAD好きだと珍しいと思われるの!?」「舞台挨拶の日も女性客大勢いたけど、監督さんは私達のこと『奇女・珍女がいる』って思ってたのかな」と疑問視する声が寄せられた。

「時代が変わっている事に気付いてなかった」

   堀氏はこうした指摘に「奇女、珍女って自分的に凄い親近感の有る表現だったんだけどダメ?」「要するに『JUNK HEAD』みたいなヘンテコな映画を好きっていう人はたぶん共通した感性を持っているから仲良しになりやすいと思ったんです」と投稿の意図を説明して理解を求めたが、ユーザーとの対話を通じて「そうか、、、奇女とかって褒め言葉じゃないんだ」とポツリ。

   「『JUNK HEAD』をこんなに女性に気に入ってもらえるとは思ってもなくて。自分変態とか言われると喜ぶ質だから奇女、珍女って同士的な褒め言葉のつもりで書いてしまいました。申し訳ありませんでした。以後気をつけます」と謝罪した。

   配偶者に「普段から口が悪いからこんな事になるのよ!」と強く叱られたといい、次のように内省している。

「言葉って難しい。差別的な意識は全く無いけど、そう伝わったなら自分のせいだから。反省して改めます」
「色々書き込み見て思ったけど、差別はしてないけど男女を区別してたのは確かだと思う。 女らしいとか、男とは感性が違うという先入観があった。だから『JUNK HEAD』が好きっていう反応が奇妙に思えた。制作にこもり過ぎて時代が変わっている事に気付いてなかったみたいです。すみません」