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TBS「ラヴィット!」に思わぬとばっちり 厚労省宴会で忖度?疑い出るも実際は...

   厚生労働省の職員23人が、深夜まで東京・銀座で送別会を開いていた問題。2021年3月29日に「東洋経済オンライン」が報じて以降、国民の耳目を集めている。

   東京都内は21時までの時短要請が出ているのはもちろん、自粛を呼び掛けている側の官僚が禁止時間に送別会を開いていたということで、国民からは非難の声が続々と上がっている。

   この問題を受けて、思わぬとばっちりを受けてしまった番組がある。3月29日にスタートしたTBSの朝の新番組「ラヴィット!」だ。

  • 「ラヴィット」のサイトから
    「ラヴィット」のサイトから
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田村厚労相は職員の宴会を謝罪

   この問題が報じられた後、事態を収集すべく謝罪したのは、組織のトップたる田村憲久厚生労働大臣(56)だ。

   30日午前、田村大臣は記者団に対し、「23人という非常に多い人数で、常識では考えられない」と苦言。さらに、「日頃、生活の制約をお願いしていながら、信用を裏切る形になり、おわびを申し上げる」と謝罪した。

   組織のトップとして部下の尻拭いをする羽目になった田村大臣に対しては、「厚生労働省にバカがいたせいで頭下げまくってる田村大臣に同情するわ...」といった国民からの声がツイッター上に続々と上がる事態となったのだった。

   まさに、完全なる「とばっちり」だが、同日朝にもう1人、「飲み会23人衆」のせいでとばっちりを受けた人物がいた。

   田村大臣の娘、TBSの田村真子アナウンサー(25)だ。

思わぬ批判が田村アナの元に...

   30日朝、TBS系で全国に生放送されていた「ラヴィット!」に出演していた田村アナ。この同番組で田村アナは、お笑いコンビ「麒麟」の川島明さん(42)と共に司会をつとめているが、前日同様、この日もつつがなく役目を果たしたのだった。

   だが、番組や田村アナに対しては視聴者から「変な忖度しなければいいのに・・・。余計に勘ぐられてしまうよ」といった声がツイッターに上がる事態に。同様の声は他にもあり、

「娘が居るからと、そこに忖度して報道を控えるという姿勢がそもそもどうなの? というか現役大臣の娘をアナウンサーに採用している時点で、色々と勘ぐってしまうけど...」

と、やはり、同日の番組の内容、及び、そこに田村アナがいたことを「問題視」しているのだ。

   これらの声が示すもの、それは、「田村アナの存在によって厚生労働省の官僚が起こした飲み会騒動を番組で扱えなくなったのではないか?」という視聴者の疑問だ。中には、「忖度が生まれるような人間を起用するのがそもそも間違い」と、番組に田村アナを起用したこと自体が間違いであるとする声も上がっているほどだ。

「ラヴィット」は社会問題を扱わない?

   だが、待ってほしい。「ラヴィット」は第1回の放送からバラエティー路線全開で視聴者の度肝を抜き、視聴者からは「ヒルナンデスみたい」「これアサナンデスだな」といった声を浴びつつ話題になっていたことを。

   そう、「ラヴィット」はその朝番組らしからぬバラエティー色の強さが売りの番組である以上、他局が朝番組で飲み会騒動を取り上げる中、逆張りとして柔らか目のネタで勝負しているのだ。

   ゆえに、番組内で飲み会騒動を扱わなかったのは忖度でも何でもないのであり、田村アナの存在は番組の内容に何ら影響を与えていないとみるべきだろう。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)