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パ球団が驚いた「中日の強さ」 貧打カバーする超強力投手陣...阪神追撃のダークホースに?

   今年のプロ野球交流戦は戦前の予想を覆す順位になっている。

   中日、DeNAが7勝3敗2分けで首位タイに並ぶ。一方、3年連続日本一を飾り、交流戦でも強さを誇るソフトバンクが4勝6敗2分と苦戦。セ・リーグ首位の阪神は5勝7敗、2位の巨人も5勝5敗2分と波に乗れない。

  • 中日の本拠地・バンテリンドーム(画像はイメージ)
    中日の本拠地・バンテリンドーム(画像はイメージ)
  • 中日の本拠地・バンテリンドーム(画像はイメージ)

「打線が機能すれば優勝争いできる」

   交流戦はセ・リーグが苦戦を強いられるケースが多い。まだ6試合残っているが、ペナントレースでBクラスに沈む中日、DeNAがパ・リーグ相手に白星を重ねる戦いぶりを予想した専門家は少ないだろう。

   パ・リーグの球団スコアラーは中日の強さを口にする。

「投手が強力ですよね。先発陣は大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介、勝野昌慶、福谷浩司と質の高い球を投げる投手がそろっているし、救援陣も谷元圭介、祖父江大輔、福敬登、藤嶋健人、又吉克樹と色々なタイプの救援陣がいるので厄介です。守備も堅いし、打線が機能すれば優勝争いできると思います」

   元々投手陣はリーグ屈指の陣容だ。今季のチーム防御率2.86はリーグ断トツ。

   苦戦の要因は貧打だ。チーム総得点160はリーグワースト。長打を打てる選手が少なく、打線全体に迫力がない。広いバンテリンドームを本拠地にしていることは考慮しなければいけないが、交流戦でもこの問題が解消したわけではない。12試合で35得点は12球団ワーストだ。

   1試合平均得点は3点にも満たないが、ロースコアでしぶとく白星をつかんでいる。その戦いぶりに、ネット上では「中日戦のスコアだけ見るとサッカーの結果と錯覚する」、「イタリア代表のカテナチオみたい」などのコメントが書き込まれている。

福田・高橋周...中軸打者の奮起がカギ

   リードオフマンの大島洋平は3割を超えるハイアベレージで、4番のビシエドも打率.308、9本塁打、31打点と調子を上げている。カギを握るのが中軸を担う福田永将、主将の高橋周平だ。

   貴重な和製大砲の福田だが、打率.219、2本塁打、12打点と物足りない数字が並ぶ。高橋周も打率.271、2本塁打。昨年は自身初の打率3割を達成している。持っている能力を考えれば首位打者争いを繰り広げても不思議でない。さらなる奮起が求められる。

   交流戦の残り2カードはパ・リーグ首位を走る楽天と強力打線に定評がある西武。球団初の交流戦優勝を飾れば、選手たちにとって大きな自信になる。混セにするためにも大型連勝で波に乗りたい。中日にとっては重要な6連戦になりそうだ。

(中町顕吾)