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五輪豪代表が居酒屋前にゾロゾロ なぜ繁華街に?驚きの声広がるも...組織委「PCR検査のため」

   東京・新橋の居酒屋の前に、オーストラリアの東京五輪代表選手ら20人ぐらいが集まっていると、ツイッターで写真が投稿されて話題になっている。

   選手らは、大会組織委員会の管理下で、近くのPCR検査所に行くところだった。一般人と接触しないようにするバブル方式に違反する可能性も指摘されているが、組織委は、内部規定とみられるプロトコルを選手らに遵守してもらった、などと説明している。

  • 近くにPCR検査所があるJR新橋駅
    近くにPCR検査所があるJR新橋駅
  • 近くにPCR検査所があるJR新橋駅
  • 豪サッカー男子チーム(写真:AP/アフロ)

「一般の人と交わったらいけないのでは?」

   お揃いのグリーンのウェアを着た豪代表選手らが、まだシャッターが閉まった居酒屋の前に立っている。

   がっちりした体格もあって、周囲からはかなり目立った存在だ。みなマスクは着用していた。

   これらの写真は、2021年7月30日にツイッターで投稿された。

   前日29日のことで、居酒屋が開店する5分前だったという。投稿者は、選手らの外出規制が守られていないのではないかとして、政府などの対応に疑問を呈した。

   居酒屋は、JR新橋駅のすぐ近くにあり、写真では、一般の人が道路を歩く姿も写っていた。この投稿は、400件以上もリツイートされる反響を呼んでいる。「やっぱりこうなったか」「一般の人と交わったらいけないのでは?」「なぜ、選手村から、一般街中に出るのか?バブルの穴か」と厳しい声がほとんどだ。

   選手らがこの後に大挙して居酒屋に入ったとは思えないが、一体なぜ店の前に集まっていたのだろうか。

   大会組織委員会の戦略広報課は8月3日、J-CASTニュースの取材に対し、豪サッカーチームが、組織委の管理下で帰国のためのPCR検査を民間検査機関で受けたと説明した。

「チームにはプロトコルを遵守いただいた」

   新橋には、PCR検査所がいくつかあり、チームが利用したかは組織委は明かさなかったが、選手らが店先に集まっていた居酒屋のそばには、検査機関があった。

   この検査機関の公式サイトによると、院長の医師は、政府分科会の尾身茂会長が理事長を務める医療センターに勤務しており、20年2月ごろには、コロナ感染が拡大したダイヤモンド・プリンセス号関連の患者治療にも当たったという。

   チームが選手村を出て、繁華街の中でPCR検査を受けたことがバブル方式に違反するかについては組織委側はコメントしなかったが、「チームにはプロトコルを遵守いただいた上でご対応いただいた」と説明した。

   民間検査機関を利用した理由については、次のように述べた。

「帰国するアスリート及び関係者が、出発前に本国から陰性証明を求められているケースが大多数であり、組織委においては、毎日のスクリーニングテスト(抗原検査)において陰性証明をシステムからダウンロードしていただく方式の他、PCR検査の陰性証明が求められている場合においては、各チームにおいて民間の検査機関を受診いただき、陰性証明を得ていただく方式を採用している。この場合、市内の民間の検査機関を案内しており、移動バスの降車からクリニックでの検査まで、組織委の管理のもと検査を受けていただいている」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)