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侍ジャパンの次期監督は「貧乏くじ」? 五輪金でさらに強まった「優勝があたりまえ」の重圧

   東京五輪で金メダルを獲得した野球日本代表の侍ジャパン。メジャーリーガーが出場せず、戦力だけを見れば「日本が圧倒的優位」と前評判が高かったが、その分稲葉篤紀監督の重圧は計り知れなかっただろう。選手との強い絆で結ばれ、見事に頂点に立った戦いぶりは見事だった。

   稲葉監督は今大会で退任することとなり、侍ジャパンは新たな代表監督の人選を進めることになる。スポーツ紙では、前巨人監督の高橋由伸氏や、元ヤクルトの宮本慎也氏、日本ハムの栗山英樹監督や、09年WBCで侍ジャパンの監督として連覇を飾った巨人・原辰徳監督らが候補として取り沙汰されている。

  • 稲葉篤紀監督(写真:AP/アフロ)
    稲葉篤紀監督(写真:AP/アフロ)
  • 稲葉篤紀監督(写真:AP/アフロ)
  • 原辰徳監督(2014年撮影)

前広島監督・緒方孝一氏も浮上

   そんな中、スポーツ報知は9日の紙面で、前広島監督の緒方孝市氏を有力候補に挙げた。

   緒方氏は16~18年に広島の監督で史上初のリーグ3連覇と黄金時代を築いている。ただ、日本一になったことは一度もない。ネット上では、

「実直でマジメな性格は分かるが、それが、厳格な管理、融通の無さとして現れる。何より、日本シリーズ等に見られた、勝負師としての弱さが気になる」
「緒方元監督の欠点→短期決戦(略)侍ジャパンの監督には向いてないんじゃないかな」

などの声が出ており、侍ジャパンの監督を託す人材としてはあまり評価が高くないようだ。

「オファーが来ても断る人が多いのではないでしょうか」

   スポーツ紙記者は「次期監督選びは難航すると思います」と指摘する。

「稲葉監督が東京五輪で金メダルを獲得した後だとやりづらいですよ。次のWBCは早ければ23年に開催されますが、五輪より出場する選手のレベルがはるかに高い。米国やドミニカ共和国も一気に戦力を上げてくるでしょう。その中で日本が優勝することはかなり厳しい。実際に06年、09年と連覇しましたが、13年、17年はベスト4に終わっています。新監督はWBCで優勝しなければバッシングを受ける。監督になれば神経も消耗するだろうし、オファーが来ても断る人が多いのではないでしょうか」

   確かに侍ジャパンの監督は自身のキャリアを傷つけるリスクをはらむ。果たして選ばれるのは誰になるだろうか。