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真冬に徒歩で日本縦断2800キロ ネット注目の19歳少年、5日後に挑戦断念「深く反省しています」

   日本を徒歩で縦断する挑戦をスタートし、メディアでも取り上げられ注目を集めていた沖縄県糸満市に住む18歳の少年が、挑戦チャレンジを断念することを2021年10月27日にインスタグラムで発表した。

   投稿では、挑戦の問題点を指摘する多くの声が寄せられていたとして、「沢山の人にご迷惑をおかけしたことを、とても深く反省しています。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪している。

  • 資金調達のためのクラウドファンディングページ(現在は終了、編集部で一部加工)
    資金調達のためのクラウドファンディングページ(現在は終了、編集部で一部加工)
  • 資金調達のためのクラウドファンディングページ(現在は終了、編集部で一部加工)
  • インスタグラムで公開された謝罪文

「この挑戦は、とても不名誉であり最低な行為だと思います」

   挑戦を始めたのは、専門学校に通う19歳。資金調達のためクラウドファンディングもしており、その紹介ページなどによれば、コロナ禍で人と会う機会が激減したことを受け気分が塞ぎがちになったとして、同じような思いをする人たちに勇気や元気を与えたいと考え、日本縦断チャレンジを決意したとしていた。

   少年のチャレンジを紹介した琉球新報の記事(10月22日配信)によれば、少年は挑戦のための資金づくりとトレーニングのため、7月と9月には東京でUber Eatsテークアウトの配達員として働いたという。

   当初の計画では、10月22日に日本最南端の波照間島を出発し、約3か月かけて2800キロを歩き北海道稚内市までたどり着く予定としていた。

   だが、スタートから5日後の27日。少年は「今回の件につきまして。本当に申し訳ございませんでした」とのコメントを添えて、インスタグラムに今回のチャレンジを断念した経緯を説明する文章を公開した。

「皆様、ご報告が遅れてしまい申し訳ございません。『徒歩で日本縦断』の挑戦につきまして、SNS上で多くの意見を頂きました」

   チャレンジ断念の理由として、SNSで多くの人から今回の計画にあたっての問題点を指摘されたことを挙げ、具体的には次のように説明した。

「厳冬期である12月~1月に日本海側・北海道を通るというのは雪道を走行するドライバーの方や地元の方々に迷惑極まりない事だと実感いたしました」
「この僕の身勝手な行動のせいで警察や救急車を出動させれば、地元で本当に困っている人が助からない可能性もあります」

   少年は投稿で「沢山の人に迷惑をかけ、赤の他人の人生を壊してしまう可能性があるこの挑戦は、とても不名誉であり最低な行為だと思います」として、考えが浅かったことに気づきチャレンジ断念を決意したとした。

「今回の支援金に関しましては支援者の方と連絡を取らせて頂き、全額返金致します」

   さらに、クラウドファンディングでの資金調達に関しても厳しい声が上がっていたとして、

「今回の件を受け、旅はあくまでも趣味の範囲内であり、他人に元気や勇気を与えるとか、そういった事とは別の話だと思いました」

と、チャレンジを通して当初掲げていた旅の目的を見直したことを明かした。

「僕はまだ19歳で時間もあり、ちゃんと働けるはずです。勉強等で時間が無ければもっと時間を取って、こういう計画を立てるべきだと思います」

   今回のチャレンジで集まった支援金は、クラウドファンディングの規約に則り自ら支援者に連絡を取り、返金する予定だという。

「今回の支援金に関しましては支援者の方と連絡を取らせて頂き、全額返金致します」

   少年はそのうえで、今後のチャレンジの可能性についても述べた。

「これらの事から、一旦今回の旅は中止させて頂きたいと思います。もしこれから旅をするとしても、人に迷惑をかけない事を大前提として、旅をすることを約束致します」

   また、今後の生活やチャレンジに関しても、SNS上で受けた多くの指摘を謙虚に受け止めつつ行動していきたいと決意を述べ、謝罪した。

「旅以外の日常でも、人に迷惑をかけず、命を粗末にしない行動を取ります。もっと沢山知識をつけ経験をし、周りの人のいうことを意地を張らずにしっかりと聞き入れ、謙虚に生きます」
「僕の無計画で無責任な行動のせいで、沢山の人にご迷惑をおかけしたことを、とても深く反省しています。本当に申し訳ございませんでした」