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年間チケットなのに「移動して」 新潟アルビBB客に何が?スポンサー社長と「ダブルブッキングのミス」運営会社説明

   プロバスケットボール・Bリーグのクラブ「新潟アルビレックスBB」のシーズンチケットについて、座席がダブルブッキングされるミスがあったとして、調整をめぐってトラブルになった。

   結果として、クラブのスポンサー社長が座席を確保する可能性が出てきたが、クラブ運営会社の新潟プロバスケットボールは、「スポンサーを優先したことは全然ない」と説明している。

  • 新潟アルビレックスBBの公式サイト
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事務的なミスでダブルブッキング

   新潟プロバスケットボールが2021年12月10日にJ-CASTニュースの取材に答えたところでは、新潟アルビレックスBBの試合では、コロナ禍の中で、今シーズンは、座席数を50%に制限した。

   11月25日になって、座席数を100%にできる見通しが出てきたため、チケット購入者に便りを出した。それは、「もし21年中に100%になったら、希望の座席はありますか?」と尋ねる内容だった。

   ところが、1階の指定席SBにある一番上段の1席が、事務的なミスでダブルブッキングされてしまった。そして、重複した2人の客のうち1人は、クラブのスポンサー社長だったという。

   もう1人の後援会会員の家族は12月7日、昼ごろに新潟プロバスケットボールの事務局から連絡があり、「スポンサーが座りたいとのことなので他の席に移動してください」といった内容を告げられたとツイッターで不満を訴えた。この会員は、今シーズンに座っていた前列のSB席のままでもいいと事務局から言われたというが、スポンサーから離れたいため2階席に移動することにしたという。

「スポンサーにも、等しく座席の移動をお願いした」

   ダブルブッキング後の処置について、新潟プロバスケットボールの広報担当者は、次のように説明した。

「スポンサー社長にも、もう1人のお客様にも、等しく座席を移動してもらうことをお願いしました。お客様に前列の2階席に移動することを了承してもらったため、社長には希望通り一番上段の1階席になったと伝えました。スポンサーだから優先したということは、全然ありません」

   しかし、ツイッターで騒ぎになった後、社長から一番上段のSB席を前出の後援会会員に譲ると申し出があったという。そして、事務局が12月10日に会員に連絡して、希望通りの席も選べることを伝えたとしている。

   「今回は、ダブルブッキングの不手際があって、お客様には迷惑をかけて大変申し訳なく思っています」と会員側に謝罪の意を示した。

   この会員の家族は同日、「最初の説明が不十分すぎて、誤解を招いた」と取材に答え、「これ以上こんなトラブルが起きないようにして欲しい」と注文を付けた。トラブルに巻き込まれた会員は、もう忘れて楽しく観戦したいため、2階席に移動したままでいいとも漏らしているという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)