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崖っぷち・藤浪晋太郎に「覚醒の予感」 巨人菅野と「異例自主トレ」その効果とは

   阪神の悩める剛腕投手が巨人のエースに弟子入りする。菅野智之が契約更改の席で、今オフに沖縄・伊良部島で行う自主トレに、藤浪晋太郎が参加することを明らかにした。

  • 藤浪晋太郎(写真:アフロスポーツ)
    藤浪晋太郎(写真:アフロスポーツ)
  • 藤浪晋太郎(写真:アフロスポーツ)
  • 藤浪のインスタグラム(@fujinami_shintaro)より

来季は志願の先発挑戦

   藤浪は崖っぷちに追い込まれている。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利をマークしたが、輝きはそこまでだった。

   右打者の胸元に抜ける制球難で投球フォームを崩すと、1軍のマウンドから遠ざかった。コーチだけではなくプロ野球OBからも助言を受けて復活を目指したが、その道のりは遠い。

   今季はオープン戦の好調を買われて自身初の開幕投手を務めたが、制球難が改善されたわけではなかった。先発で結果を残せず救援に回ったが安定感を欠き、21試合登板で3勝3敗4ホールド、防御率5.21。

   6年連続ダウンとなる推定年俸4900万円でサインした今オフの契約更改で、先発を志願した。

菅野の助言が「金言になる可能性は十分にある」

   プロ野球記者は「光が見えてないわけではない。ちょっとしたきっかけをつかんでガラッと変わる可能性がある」と期待を込める。

   「藤浪は天才型です。誰よりも速い球を投げて抑えてきましたが、いったん狂うと、その感覚を戻す術が分からない。迷路から出られない状況が何年も続いてきましたが、もがき苦しながらも少しずつ制球が改善されて良い状態が続くようになってきた。

   同年にプロ入りした菅野は藤浪の良い時をライバル球団で見てきた。菅野の技術面、メンタル面での助言が、藤浪にとって金言になる可能性は十分にある」

   阪神の先発陣は今季最多勝のタイトルを獲得した青柳晃洋を筆頭に秋山拓巳、伊藤将司、ガンケル、高橋遥人、西勇輝と実力者がそろっている。救援で活躍した及川雅貴も来季は先発に挑戦する。ここ数年伸び悩んでいる藤浪が割って入るのは容易ではない。だが、それは本人が最も理解しているだろう。

   球界を代表するエースから復活のヒントをつかめるか――。(中町顕吾)