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W杯出場崖っぷちの中国、地元メディアは悲観 「日本の強さは疑いの余地がない」

   サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選が2022年1月27日に埼玉スタジアムで行われる。勝ち点「12」でグループ2位につける日本は5位・中国と対戦する。

   7大会連続の本戦出場を目指す日本にとってホームでの中国戦は負けられない戦いとなる。一方、勝ち点「5」の中国は本戦出場が極めて厳しい状況にあり、望みをつなぐためには勝ち点獲得が必須だ。

  • 森保監督(写真:ロイター/アフロ)
    森保監督(写真:ロイター/アフロ)
  • 森保監督(写真:ロイター/アフロ)

「李監督のセットプレー戦術は非常に独特」

   W杯最終予選で低迷する中国は昨年12月に李鉄監督(44)が成績不振の責任を取る形で辞任し、元中国代表で02年W杯日韓大会に出場した李霄鵬氏(46)が新たに就任。今回代表監督として初めてW杯予選を指揮する。

   本戦出場へ崖っぷちに立たされる中国。新監督に望みが託されるも、中国メディアは日本と中国の力の差を冷静に分析している。

   中国メディア「新華社通信」(WEB版)は1月26日に代表チームの記事を公開し、「客観的に言えば、現在のポイントの状況では中国チームがカタールワールドカップに出場する可能性はすでに低い」と見極め、「アジアでは日本チームの強さは疑いの余地がない」と評価した。

   また、日本は中国と比べて海外でプレーする選手が多く、世界ランキング(21年12月23日発表=日本26位、中国74位)も中国よりはるかに高いと指摘。そして前回21年9月8日の対戦では中国が0-1で敗戦したが、テクニックで圧倒され中国にチャンスはなかったとしている。

   記事では日本戦で得点が生まれる可能性はセットプレーからのものだと分析している。李監督のセットプレー戦術は非常に独特であり、中国チームが得点するための重要な手段となると伝えた。

地元メディア「カタールへの出場希望は非常に薄い」

   地元メディア「新浪体育」(WEB版)は本戦出場に悲観的な論調で「カタールへの出場希望は非常に薄いです」とし、「チームにとって最も重要なことは予選のチャンスを継続することです」と伝えた。

   中国代表は来日の際にドタバタがあり、ブラジル出身で中国国籍を取得した3選手がオランダ・アムステルダム空港でチケットの予約トラブルで長時間、足止めを食らった。これに腹を立てたFWアロイージオが中国版ツイッター「ウェイボー」にコメントを投稿し、中国サッカー協会への不満をぶちまけた。

   さらにドタバタは続き、足止めされたMFフェルナンジーニョが家族に健康上の問題が起きたとして、アムステルダムからブラジルに舞い戻る事態に。その後、アロイージオとMFアランは無事来日したが、アロイージオは累積警告で日本戦は出場停止で、アランはコンディションに不安を残す。

   7度目のW杯へ取りこぼしは許されない日本。そして負ければ本戦出場が絶望的となる中国。日本、中国それぞれ指揮官の采配に注目が集まる。