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北京五輪でも起きた「アスリート中傷問題」 韓国選手、中国ユーザーからの暴言DM被害を告発

   北京冬季五輪開会式で韓国選手団の旗手を務めたスピードスケート・ショートトラック代表のクァク・ユンギ(33)がSNSで誹謗中傷を受けていると、2022年2月7日までに複数の韓国メディアが報じた。

  • 開会式で韓国選手団の旗手を務めるクァク選手(写真:AP/アフロ)
    開会式で韓国選手団の旗手を務めるクァク選手(写真:AP/アフロ)
  • 開会式で韓国選手団の旗手を務めるクァク選手(写真:AP/アフロ)

韓国人男性を見下す暴言も...

   韓国メディア「スポーツソウル」(WEB版)は、クァクに対して中国人と推測されるネットユーザーの度を越えた攻撃が続いていると伝えた。

   記事によると、クァクのSNSには中国語、英語、韓国語で誹謗中傷するダイレクトメッセージ(DM)が送りつけられている。

   地元主要メディア「朝鮮日報」(WEB版)によると、DMは「小国の選手が」「(あなたは)歴史も知らない選手だ」などのほか、韓国人男性を見下すような中傷、暴言も多く見られたという。

   また、記事ではクァクが中国人ネットユーザーから誹謗中傷される要因を分析。クァクが2月2日にメディアに語ったコメントが、中国人ネットユーザーを刺激したのではないかと推測している。

   クァクはメディア取材に対して、昨年10月に行われた試合の経験を踏まえて中国のホームで開催される大会について言及。「風が触れただけでも失格になる可能性があるという話までするほど判定に神経を尖らせている」などとコメントしたという。

昨夏東京五輪でもSNS誹謗中傷被害相次ぐ

   ショートトラックの強豪国である韓国のライバルとなる中国は、2月5日の混合リレーで金メダルを獲得したが準決勝の判定が物議をかもした。

   レースは中国が3位に終わるもビデオ判定の結果、2位の米国が中国を妨害したとして失格となり中国が繰り上がりで決勝進出を決めた。米国メディアはこの判定を疑問視し、波紋を広げた。

   韓国メディアによると、クァクは2月5日にインスタグラムのストーリーを更新。自身に送られてきたDMのキャプチャ画像とともに「中国から応援を受けている」と皮肉を込めたコメントを投稿した。

   五輪代表選手へのSNSでの誹謗中傷は昨夏の東京五輪でも問題となり、卓球の混合ダブルで金メダルを獲得した水谷隼(32)や、体操個人総合、種目別鉄棒の金メダリスト橋本大輝(20)らがSNSでの誹謗中傷被害を明かし物議をかもした。