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中国で批判殺到、フィギュア朱易の「噂」を現地メディア否定 「中国語話さない」めぐりエピソード

   北京冬季五輪女子フィギアスケート中国代表の朱易(19)が中国のインターネットで非難が集まっていると、複数の中国メディアが伝えた。

   朱は2022年2月6日に行われた団体戦女子ショートプラグラム(SP)で転倒するなどのミスが続き、7日のフリーでもジャンプで転倒して演技後に号泣するシーンがあった。

  • 演技後に号泣する朱易選手(写真:新華社/アフロ)
    演技後に号泣する朱易選手(写真:新華社/アフロ)
  • 演技後に号泣する朱易選手(写真:新華社/アフロ)
  • 非難を浴びた転倒シーン(写真:新華社/アフロ)

転倒動画、数時間で2億回以上再生

   米メディアCNNによると、6日のSP終了後、中国版ツイッター「ウェイボー」では「朱易が転んだ」のハッシュタグが付いた動画の投稿がわずか数時間で2億回以上の再生を記録した。

   CNNは、米カリフォルニア出身の朱が、中国で生まれた選手を出し抜いて代表選手に選出された理由を多くの人が疑問視したと指摘。そして朱は18年に中国籍を取得したが、流ちょうな中国語を話すことが出来ないという批判に直面しているとした。

   記事によると、朱の父は人工知能科学者でいくつかの受賞歴があり、20年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校から北京大学に移ったという。父親が高名な科学者であることからSNSでは朱が父のコネで代表入りしたなどの疑いがもたれた。

   インターネットで朱に対するバッシングが続く中、中国メディア「新浪体育」(WEB版)は2月7日に配信した記事で、インターネットの一部「噂」について否定的な見解を示した。

   記事は「『朱易は中国のメディアインタビューを受け入れない』『朱易は中国語を話さない』は噂にすぎない」とのタイトルで公開され、7日に行われたフリー演技後のインタビューエリアでのエピソードを披露した。

東京五輪でも選手への誹謗中傷が物議

   「新浪体育」の記者が朱に対して英語で対応できると語りかけると、朱は「実は中国語を話したいので英語は話したくない」と、そっと言ったという。

   そして記事では、朱が中国のフィギュアスケートの代表入りした瞬間から嵐の中に立っており、プレッシャーは想像を絶するものだと指摘した。

   五輪代表選手へのSNSでの誹謗中傷は昨夏の東京五輪でも問題となり、卓球の混合ダブルで金メダルを獲得した水谷隼(32)や、体操個人総合、種目別鉄棒の金メダリスト橋本大輝(20)らがSNSでの誹謗中傷被害を明かした。

   また、今大会では開会式で韓国選手団の旗手を務めたスピードスケート・ショートトラック代表のクァク・ユンギ(33)が、SNSで誹謗中傷を受けていることを複数の韓国メディアが報じた。