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アイドル生活「10年の集大成」 HKT卒業の田島芽瑠が「オンライン演劇」にかける思い【インタビュー】

   コロナ禍でエンタメ業界の活動が2年以上にわたって制約される中、新たなジャンルとして発展しつつあるのが、Zoomなどを活用した「オンライン演劇」だ。田島芽瑠(たしま・める)さん(22)は、福岡市を拠点にするHKT48の現役メンバーとして活躍しながら、長編作品に出演したり、演出担当として作品に携わったりしてきた。

   田島さんは2022年2月28日に初演を迎える「私たちに明日はある」に主演。1月にグループからの卒業を発表したばかりで、作品を「皆さんと一緒に築き上げたこの10年の集大成」と位置づける。スクールソーシャルワーカーとして生徒と向き合う「吉川あすな」を演じ、感情がコップからあふれ出るような「コップギリギリの状態」になるシーンも多い。

   あすなのキャラクターは田島さんとは「正反対」というが、紆余(うよ)曲折あった自分のアイドル人生を重ねると「分かる部分もあるし、分からない部分もある」。オンライン演劇の可能性や作品への意気込みを田島さんに聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 工藤博司)

  • オンライン演劇「私たちに明日はある」に主演するHKT48の田島芽瑠さん。Zoomでインタビューに応じた
    オンライン演劇「私たちに明日はある」に主演するHKT48の田島芽瑠さん。Zoomでインタビューに応じた
  • オンライン演劇「私たちに明日はある」に主演するHKT48の田島芽瑠さん。Zoomでインタビューに応じた

3人の「元カノ」が集まって起こる「化学反応」に注目

―― 田島さんが今回主演する「私たちに明日はある」は前編4話、後編5話の計9話で構成される連続ドラマ形式です。同じ男性(鳥飼友次郎)に恋をした3人の「元カノ」を中心に展開するストーリーだと聞いています。「ネタバレ」にならない範囲で、大まかなあらすじや、「特にここに注目して見てほしい」という点があれば教えてください。

田島: 今回の物語は、みんな何かに悩んでいたり、何かつまずくことがあったりして「普通の人がいない」というのが、すごく面白いと思うポイントです。そんな人たちが集まることで、登場人物1人1人がどんどん成長している姿を、前編・後編を通して見せることができると思います。あすな、明日花、ミーコの3人の「元カノ」が集まりますが、本当に3人とも全然タイプが違って、その3人が集まることで起こる化学反応が、すごく面白いと感じています。

―― 発表によると、前編は「コミカルでポップな傍ら、ほろ苦いラブストーリーの要素もある会話劇」です。

田島: 前編は1話ごとに、スポットライトが当たる子が変わっていきます。「この子もこういうことがあって、こういう考え方になったんだな」と、その子をすごく知ることができるので、どんどん愛おしい存在になっていきます。確かにコミカルにというかポップに、でも(登場人物について)いろんなことを伝えていく構成です。

   ―― 後編は「主要人物にまつわる謎を解き明かしていくミステリーテイストな内容で展開」。作品全体を通して、「第何話が山」といったことはありますか。

田島: 「山」は、たくさんあると感じています。(物語が)ジェットコースターのような感じで繰り広げられていくので、見ている方は驚くかもしれません。いろいろなジャンルにも挑戦しています。ミュージカルや、大きく心を動かされるシーン、3人のほのぼのしたシーンがあったりして、いろいろな要素の詰め合わせになっています。前編では第4話でしょうか。ふと立ち止まっちゃうというか、プツンと糸が切れちゃうというか、(感情がコップからあふれ出るような)コップギリギリの状態になるシーンが結構あります。第4話、第5話、第7話あたりで、そのコップギリギリの状態の人を説得したり、自分がコップギリギリになったり、結構「体力」を使うシーンがあります。「心に絆創膏を貼る」ようなシーンが結構あるので、見ている方に寄り添えるようなシーンになったらいいと思います。

「劇はじ」で断念したオンラインミュージカルに挑戦

ストーリーは、同じ男性(鳥飼友次郎)に恋をした3人の「元カノ」を中心に展開する
ストーリーは、同じ男性(鳥飼友次郎)に恋をした3人の「元カノ」を中心に展開する

―― 田島さんが長編のオンライン演劇に携わるのは、今回が3回目です(短編「年下日記online」を含めると4回目)。演じるのが2回、制作する側が1回。もうオンライン演劇には慣れてきましたか。「勝手知ったる」感じですか。

田島: 1年ごとに毎回オンライン演劇の作品を作らせていただいてるので、すごくご縁があるなと思います。この時期になるといつもパソコンに向かってるなぁ、みたいなのはやっぱり思いますね。

―― 逆に今回の「私たちに明日はある」に出演するにあたって、これまでと勝手が違うと感じたことはありますか。特に今回は主役ですが、いかがですか。

田島: 主役をさせていただくというのも全然違いますし、今までは「一つの演劇を作る」感じだったのに対して、今回は構造がドラマ仕立てになっていて、シーンごとにすごく(演出が)変わります。今までの中で一番技術面でも難しいです。ジャンルも一つに絞られておらず、初めてオンラインでミュージカルに挑戦します。先日振り入れ(振り付けを覚える作業)をさせていただきましたが、やはり音ズレがあって、それを合わせるのもすごく大変です。

―― 田島さんが演出を担当した「HKT48、劇団はじめます。」(劇はじ)の「水色アルタイル」(21年2月上演)では、最後に体育館で楽曲を披露するシーンがありました。

田島: 私たちは音ズレがあるので「オンラインでは無理だ」となって、(事前収録の)動画で届けるという方法を取ったので、今回、演者という形で新しく挑戦するというのは、すごく「おお!」と思いましたね。私たちが諦めたことに挑戦するんだと思うとワクワクしました。

悩んでいた頃の「ふと考えちゃう」感じが役柄と重なる

―― 2月11日に公開された動画インタビューでは、「吉川あすな」役について、「私と本当に正反対な子」だと話していました。田島さんのキャラクターは、「博多の太陽」と表現されることも多いですね。例えば古川さん(編注:西日本新聞・古川泰裕記者。グループ発足時から取材していることで知られる)の記事の見出しとか...。

田島: 逆だと思います。どちらかというと(あすなは)「月」の方なので...。

―― 根暗な感じなんですか。

田島: 根暗というか自分を表現するのが苦手で、自己肯定感が低くて、その時点で私とは違うというか...。何事にも自己犠牲で「私が我慢すればいい」「私が我慢すればうまくいく」みたいな感じで、空気を読むということも別にできない、本当に不器用な生き方をしている人物です。その吉川あすなという人をどんどん知るたびに、「なんでこういう考え方になっちゃうんだ、あすな!」と思ってしまうところもあります。ただ、何か昔の自分がちょっと重なるところもあって...。17歳とか18歳の頃、すごく悩んで、自分の気持ちが沈んでいた時期があるんですよね。そのときの「ふと考えちゃう」感じが重なる部分もあって、ちょっとあすなの苦しさが分かるというか...。「全部が分からない」んじゃなくて、「分かる部分もあるし、分からない部分もある」というのが、私にとっての吉川あすなです。

―― 共感できる部分と、そうでない部分がある。「17歳とか18歳の頃」と言えば、17~18年。沖縄で選抜総選挙を開催した頃です。

田島: その辺りですか...。総選挙で伸び悩んだり、選抜に入れなかった時期があって、そういうときに...私は初期の頃から有り難いことに、ずっと選抜として活動させていただいて、それで選抜に落ち、選ばれないことが結構増えていた時期があって...、そのときに「なんか私って必要ないのかなあ」みたいになって、誰かに必要とされてないと生きた心地がしない、いうことがありました。そういうことで、少し吉川あすなとは違いますが、でも何かふと考えちゃう、というのは何かすごく似ていて、共感できる部分もあります。自分の過去を思い出しますね。本当にあすなは、ずっとコップギリギリなので、感情の余裕がないです。

―― 自分と全く違うキャラクターの吉川あすなを演じつつ、本業のアイドルとしても活躍する、というのはなかなか大変ですね。

田島: ハーフツイン(の髪型)で劇場公演に出て、お風呂に入る時間がなかったので、そのまま稽古に臨んだことがありました。吉川あすながハーフツイン似合わなすぎて、全然気持ちが追いつかなくて...(笑)。それぐらい、田島芽瑠と吉川あすなは違います。逆に、1日中稽古のときもSNSで発信をしますが、何か分からなくなっちゃって、自分が。吉川あすなで過ごしていると、田島芽瑠の仕事を忘れそうになって、ちょっと焦りますね。

カメラとの距離が近くて「細かい部分があらわになるのがオンライン演劇」

稽古はZoomで行われた
稽古はZoomで行われた

―― コロナ禍で外出ができなくなったことで広がった「オンライン演劇」という形ですが、福岡から東京まで行かなくても稽古ができるなど、オンラインならではの良さもあると思います。田島さんとしては、どういったメリットを感じていますか。

田島: どこでも見られて、皆さんの日常生活の中に溶け込めるのがオンライン演劇の良さだと思います。決定的に違うのは、このぐらいの(カメラと接近した)距離感でお芝居することはなかなかないな、ということです。オンライン演劇では、ほとんど表情とセリフの言い回しでお芝居をするし、距離感が近い分、すごく小さな変化でも伝わります。だからこそ、本当に繊細で、感情というものをすごく大事にして届けなければいけないのがオンライン劇だな、と改めて思います。ドラマであれば、主人公がセリフを言っていれば、それは主人公のカットです。ですが、オンライン演劇では、主人公が喋っていても(同じ画面の)その周りに人がいたりします。そういうとき、周りの人が画角の中でどれだけ戦えるか、というのはすごく力が必要です。相手の人が話しているときにどういう顔をしているか、その子にだけ注目することができるのが、オンライン演劇の良さだと思います。誰もが最前列のセンターで見られるようなものなので、ある出演者に注目していたら、ずっとその子を見続けることができます。目線、目の動きがしっかり分かる距離感なので、そういう一つ一つの細かい部分があらわになるのがオンライン演劇だと思います。

―― そう考えると、仮にオフラインの演劇が普通に上演できるようになったとしても、オンラインには独自の良さがあるので、ジャンルとして発展していくかもしれませんね。

田島: オンライン演劇は、この2年間でどんどん進化しているので、このジャンル、文化というものが、ずっと続いていってほしいと思います。オンライン演劇は可能性がまだまだある分野だと思うので、どんどん進化し続けられたらと思います。

―― 逆にオンライン演劇で難しい点はありますか。やはり、タイムラグの問題ですか。

田島: タイムラグもそうですし、自分たちで画面をオフにしたり、音声ミュート解除したり、が結構あるんですよ。稽古していても「ミュートになってますよ!」みたいなことがあります。シーンの出ハケ(出入り)もそうです。「相手のこのタイミングで出る」とか「ちょっと3秒待って出る」とか、秒数でカウントしないと分からないので、そこはやはり難しいと感じます。対面ではないので「相手の人の呼吸に合わせる」ということも難しいです。そんな中で、相手とパズルのピースを合わせていくように感情を一つずつぶつけ合っていくというのは、何度も稽古しないと難しいと思います。

―― 2月13日放送の「HKT48ラジオ聴かナイト!」(KBCラジオ)では、「日付を越えるくらいまで稽古をやっている」と話していました。オンラインならではのスケジュールの合わせやすさですね。

田島: それはありますね。夜更けとかまでやるわけではありませんが、やはり家でいつまででもできちゃう、というオンラインの特徴ですね。今回は本番も日付を越えるんですよ。

―― なるほど、後編は22時半スタートですね。

田島: そうなんですよ。退去の時間も考えると、(オフラインの)舞台だと、そんな時間に始めるって難しいじゃないですか。皆さんがお仕事終わった後や、帰宅後にビール片手に見られたりするのは、オンラインの強みだと思います。稽古について言えば、隙間時間に入れ込めるというのもあります。例えば仕事と仕事の合間に、「ここは2時間休憩があるので、ちょっとこのシーンの稽古入れようか」とか...。どこでもできる、というのはオンラインの強みだと思います。

―― ざっくり言うと、スケジュールを突っ込みやすいわけですね...(笑)。昨日(2月14日)は21時頃まで劇場公演があり、中継で拝見していましたが、その後も稽古があったんですよね。水上凜巳花(りみか)さん(18)の卒業発表で感情が揺れ動く中で、感情の振れ幅の大きい演技をするのは、なかなか大変です。

田島: 吉川あすなと田島芽瑠を交互に入れ替えて、本当に二重人格みたいな生活で...。

PC操作しながらの演技は「超忙しいんです、本当に...!」

―― 2月8日のツイートでは、「なんとパソコン3台使います パソコン3台を自分で動かしながら芝居をする...。あと手が2本欲しい笑」とありました。これもオンライン演劇ならではです。

田島: あすながすごくメインの、あるシーンの稽古をしている中で、「この角度で、このシーン見れてたら面白いよな」という一言で、パソコンが2台追加されました。

―― パソコン2台=カメラが2台追加された、ということですね。

田島: そうです。1台だと、この(正面を向いた)画角だけでお届けする形になりますが、例えば横向きとか、下とか上とかあったら面白いじゃないですか。そういう画角を作りたくて、パソコンが家に3台ありますね。

―― そうなると、1台ごとにミュートなどの操作をしないといけないと...。

田島: バーチャル背景の操作も大変です。私は初めてお芝居をしながらバーチャル背景を使うので、それも覚えないといけません。バーチャル背景をオフにするの忘れて次のシーンに出ちゃって「あっ、やばい!」となることが結構あります。まだ慣れていなくて難しいです。

―― そこは失敗しないように、ファンの皆さんもハラハラしながら見守ることになりそうですね。

田島: そう、見ててほしいです。超忙しいんです、本当に...!
「私たちに明日はある」にはHKT48のメンバーが3人出演する。右が主演の田島さん、左が村上和叶(わかな)さん
「私たちに明日はある」にはHKT48のメンバーが3人出演する。右が主演の田島さん、左が村上和叶(わかな)さん

―― この作品には、HKT48の後輩メンバーも2人出演します。特に村上和叶(わかな)さん(18)は「劇はじ」にも出演し、田島さんは演出担当でした。

田島: 「劇はじ」で「和叶ってこういうお芝居の仕方をするんだ、面白いな」と思っていて、演技という面で注目してるメンバーだったので、今回一緒に作品を作れるのはすごく楽しみです。最初と比べると、すごく成長して、彼女のおかげで成功したと言ってもいいほどです。それから1年経って、今回はどんなお芝居をするんだろうってワクワクしています。

―― 村上さんは前編に登場します。

田島: 二人でバトルをするシーンがあります。大事なシーンだからこそ、どちらかが気を抜いてしまったり、緩んでしまうと「パズルがはまらない」し、いいシーンにはなりません。そこが本当に和叶で良かったと思います。和叶が演じる「ネネちゃん」は、前編の中で一番問題を抱えているというか、闇が深いというか、すごく深い部分の感情を出さなければいけない役です。難しい役に向き合いながら演じている和叶を見て、すごく頼もしいと思っています。

―― 山内祐奈さん(22)は、後編に出演します。直接の絡みはあるんですか。

田島: あります。祐奈とは初めてお芝居しますが、初めての稽古のときから結構成長していると感じます。志保ちゃんという役を演じますが、祐奈が志保と向き合って成長しているのを画面越しに肌で感じます。昨日、一緒のシーンを稽古したときも、「祐奈がどんどん志保になっている」と感じたので「私も負けずに頑張らないと」と思います。祐奈自身もそこまでお芝居をたくさん経験してるわけではありませんが、祐奈らしい少し落ち着きのあるお芝居をするので、成長がとても楽しみです。

「やっぱり『ちゃんと生きてるな』って思いますね、自分の人生が」

―― 「水色アルタイル」では、アイドルのオーティションがテーマでした。今回の「私たちに明日はある」には、特にアイドルは登場しないようですが、普段のアイドル活動が演技に役立ったと感じることはありますか。まもなくHKT48を卒業してアイドル生活を終えますが、卒業直前の大きな仕事が演技の仕事だというのは、運というか巡り合わせのようなものもあるかもしれません。

田島: そうですね、吉川あすなと向き合ったときに、正反対だけどどこか共感できる部分があったりするのは、私のアイドル人生がジェットコースターのような人生で、いろいろな経験をさせていただいたからこそ、その過去が生きていると思うシーンもあります。卒業するということで、その直前の最後の作品が私の好きなお芝居で届けられるというのは、やはり巡り合わせだなと思います。皆さんと一緒に築き上げたこの10年の集大成がこのオンライン演劇というお芝居になっていると思います。ここまでの道のりがあったからこそ、こういうタイミングがあったんだなと思いますし、やっぱり「ちゃんと生きてるな」って思いますね、自分の人生が。

―― 田島さんはグループ卒業後、例えば徳永玲子さん(編注:地元局の九州朝日放送(KBC)に多く出演するタレント。1980年代から「福岡の朝の顔」として知られている)のような形で活躍すると想像していました。田島さんにとっては、演じることが「自分の人生を『ちゃんと生きている』」ことなんですね。

田島: 私がずっと暗い洞窟を走ってるみたいな、目の前がずっと真っ暗で、ずっとそれでも走り続けなきゃいけなくて、もうどうしたらいいか分からない...みたいなときに、ちょっと光が差し込んだのが「泣くな赤鬼」(19年)という映画にご縁があって出演させていただいたときでした。それまでもお芝居に関わることはありましたが、本格的に女優さんになりたいと思えたのは、その映画がきっかけです。そこから自分の人生がまた変わったというか...。それまでちょっと辛かったというか、楽しくなかったんですよ、全然。どうしたらいいか分からないし、楽しい人生だったとは胸を張れないような生き方をしていました。ですが、そこからは(「泣くな赤鬼」に出演してからは)自分も雰囲気も変わって明るくなったというか、何か闇から抜け出す瞬間でした。「泣くな赤鬼」の時は、自分の力不足に心の底から悔しいと思いました。大御所の方々がたくさんいる中に、全然お芝居していると言えないくらい自分の力量不足をすごく感じて悔しい、って。私も皆さんのようにお芝居で戦える存在になりたい、この世界で戦える存在になりたいと思うのが(女優を志した)きっかけで、ずっとその夢は変わらず持ち続けていました。

―― 19年から情報番組「アサデス。」(KBCテレビ)に出演しています。祝日版ではメインの司会者を務めることもあります。

田島: 「アサデス。」さんをきっかけにリポーターの仕事をさせていただいて、ちょっと悩むときもあったんですが、本当に大きな経験をさせていただきました。お芝居は保証がないというか、これからの道、どうなるか全然分からない。でもやっぱり「お芝居がしたい」という、その気持ちを大事にしたいと思いました。HKT48にいると、在籍日数が長いので、先輩ですごく年上な気持ちになってしまうのですが、まだまだ夢を追いかけたいと思いました。女優さんになりたいと思った18歳の時から、ずっと変わらずその炎が消えなかったので、自分を信じて挑戦したいと思い、女優さんの道に向かって卒業を決断しました。

   田島さんが主演する「私たちに明日はある」は2月28日から3月3日にかけて、前編・後編を3回ずつ上演する。前編は21時、後編は22時30分スタート。初日の2月28日と千秋楽の3月3日は前後編を続けて上演する。本公演とは別に、最終リハーサル(ゲネプロ)も「プレビュー公演」として配信する。前編が2月26日22時、後編が27日22時30分から。いずれも動画配信サイト「ZAIKO」を通じてチケットを購入して視聴する。


田島芽瑠さん プロフィール
たしま・める 2000年生まれ、福岡県出身。HKT48 チームH所属。12年にHKT48に2期生として加入。デビューシングル「スキ!スキ!スキップ!」(13年発売)でセンターを務める。18年の総選挙では26位にランクイン。19年から情報番組「アサデス。」(KBC九州朝日放送)にリポーターとして出演している。趣味は読書で、18年から小説ポータルサイト「小説丸」(小学館)で、コラム「読メル幸せ」を連載している。22年1月にグループからの卒業を発表した。