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「アスリートの権利を直接侵害するもの」 皇帝プルシェンコ氏、スポーツ界「ロシア追放」に反発声明【追記あり】

   フィギュアスケートの元ロシア代表で2006年トリノ冬季五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ氏(39)が2022年3月1日にインスタグラムを更新し、スポーツ界に広がるロシア追放の流れに反発の声を上げた。

  • プルシェンコ氏(写真:松尾/アフロスポーツ)
    プルシェンコ氏(写真:松尾/アフロスポーツ)
  • プルシェンコ氏(写真:松尾/アフロスポーツ)
  • プルシェンコ氏のインスタグラムより

スポーツ界のロシア制裁止まらず

   スポーツ界ではロシアのウクライナへの軍事侵攻を受け、ロシアのアスリートを国際大会から除外する流れが広まっている。国際オリンピック委員会(IOC)は2月28日にロシアの選手を国際大会から除外するよう国際競技連盟などに勧告した。

   IOCの勧告を受け国際スケート連盟(ISU)は3月1日に世界選手権を含むISU主催の大会にロシア選手の出場を認めないことを発表。国際サッカー連盟(FIFA)、欧州サッカー連盟(UEFA)は、ロシアに対して全ての代表、クラブチームの主催大会への出場を禁じた。

   世界的にロシア選手を除外する流れが加速するなかで、プルシェンコ氏はインスタグラムに長文を投稿し、現在ロシアのアスリートが置かれている状況に触れ、スポーツと政治を混同してはならぬとの見解を示した。

「IOCがすべてのスポーツで選手を停止するよう呼びかけた後、FIFAとUEFAはすべての大会からチームを除外しました。今日ISUはロシア人が(ISU)主催の競技会に参加することを禁止しました。これは大きな間違いです」

「誰もが平和を望んでいて、私はそれを望んでいます」

   さらに「スポーツと政治を混同させたり、アスリートを罰したり、パフォーマンスや競争の権利を奪ったりすることはできません。これは差別であり、アスリートの権利を直接侵害するものです」と主張した。

   そして「誰もが平和を望んでいて、私はそれを望んでいます。できるだけ早くすべてが終わり、交渉が実を結ぶことを心から願っています。私は私たちの大統領を信じています」などのコメントを投稿した。

   スポーツと政治は別だとするプルシェンコ氏の主張に反する形で、世界のスポーツ界では、ロシアに制裁を科す動きがさらに続いている。

   プロボクシングの主要4団体はロシア選手を世界ランキングから除外する方針を打ち出し、陸上では世界陸上と世界室内陸上選手権からロシア選手が除外された。また、バレーボールでは、ロシアが8月から予定していた世界選手権の開催権をはく奪した。

(3月2日15時55分追記)記事初出時の見出し「『私はプーチン大統領を信じています』 皇帝プルシェンコ氏、スポーツ界『ロシア追放』に反発声明」は不適切でしたので、修正しました。