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中田翔は「どん底」から這い上がれるか 暴力事件に打率.177の大不振...昨季の悪夢を払拭へ

   巻き返しを誓う巨人・中田翔が状態の良さをアピールしている。

   2022年2月27日のDeNA戦(那覇)に「6番・一塁」で先発出場、4回無死満塁で特大の中犠飛を放ち、6回には左翼線二塁打とバットが振れている。今年の対外試合は12打数5安打で打率.417。他球団のスコアラーは警戒を強める。

  • 中田翔(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    中田翔(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 中田翔(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 中田翔のインスタグラム(@shonakata_official)より

昨季は打率.177、7本塁打、20打点...

「安打を打った、打たないではなく、構えから振りだす時の姿勢がいい。昨季の中田は下半身の粘りがなかったのでボール球を見極められずにバットを止められなかった。今年は誘い球に乗らず、甘い球をきっちりとらえている。状態が良い証拠でしょう」

   野球人生の危機からはい上がれるか。昨年は日本ハム在籍時に暴力トラブルで無期限の出場停止処分を受け、シーズン途中に巨人に電撃トレードされたが、移籍後は34試合出場で打率.154、3本塁打、7打点。日ハム時代を合わせての成績は、73試合出場で打率.177、7本塁打、20打点だった。

   救世主として期待されたが、レギュラー定着さえままならずファーム暮らしも経験した。オフは下半身を中心にウエートトレーニングに打ち込み、20キロ増量して体重112キロに。肉体改造に賛否両論の声が上がっていたが、ここまでを見る限り開幕に向けて順調に仕上がっている。

「5番中田」起用はあるか

   首脳陣にとっても、中田の復調は明るい材料だ。

   当初はメジャー通算96本塁打をマークした新外国人のグレゴリー・ポランコが5番に座る構想だったが、新型コロナウイルス対策で政府が外国人の新規入国を2月末まで原則禁止としているため来日せず、他の外国人たちと共に米アリゾナ州でミニ春季キャンプを実施して調整している。

   政府はプロ野球やJリーグの新外国人選手について必要な防疫措置をとったうえで今後入国を認める方針だが、来日時期は不透明だ。

「早ければ3月上旬に来日する可能性がありますが、日本の投手の攻め方に慣れる必要がある。最初はボランコを6番、7番などで打たせるのではないか。4番・岡本の後を打つ5番に求められるのは走者を還す役割。打点王3度の実績がある中田は本来の状態に戻れば適任と言える」(スポーツ紙記者)

   中田は幸先よくスタートダッシュを切れるか。(中町顕吾)