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Web面接、女性はストッキング必須? 「マナー講師」解説に疑問続々→NHKが記事訂正

   NHKが就活生向けに制作した記事をめぐり、読者から疑問の声が寄せられている。

   オンライン面接で好印象を与えるための"マナー"を紹介したものの、根拠不明ないわゆる「謎マナー」ではないかと指摘されている。NHKは趣旨が十分に伝わらなかったとしてその後訂正した。

  • NHKウェブサイトより
    NHKウェブサイトより
  • NHKウェブサイトより
  • 変更前の図/NHKウェブサイトより(現在は削除)
  • 変更後の図/NHKウェブサイトより

「オンライン面接でストッキング履けは...」

「就活の面接、ことしもオンラインが多そう・・・就活生の皆さんの参考にしてほしい、オンラインならではのポイント、事前の準備をまとめました」

   NHKは6日、こんな書き込みとともに「美土路先生のオンライン面接準備ポイントまとめ」と題した表を投稿した。

   表題の通り、オンライン面接に臨む際の注意点が箇条書きされている。『マイナビ2023 オフィシャル就活BOOK 要点マスター! 就活マナー』などの著書があるマナー講師の美土路雅子氏が指南したという。

   疑問視されたのは、「服装は対面と同じ 上下スーツ 女性はストッキングも忘れずに」「髪型はできればおでこを出して」「バーチャル背景は使わない」の3項目だ。

   納得感に欠ける就活マナーを押し付けられたと捉えた人は少なくなかったようで、ツイッターでは「オンライン面接でストッキング履けは謎すぎる」「面接官してるけど、おでことかストッキングとかどうでもいい」「バーチャル背景使わない意味がわからない。就活で関わる他人にプライバシー見せるの怖すぎる」などと反発が広がった。

   謎マナーではないかとの指摘や、画一的な身だしなみなどを求められる「就活セクシズム」だとの批判もあった。

それぞれの意図は?

   表は、美土路氏と大学生の対談をまとめた記事「ことしもオンライン?事前の準備や服装は? どうする面接(1)」(3月4日公開)を基に制作された。

   争点となったマナーは、次のような文脈で紹介されていた。

Q:オンライン面接の際の服装や髪形はどんな点に気をつければいいですか。
A:基本は対面の面接と同じようにきちんとスーツですね。下も見えないですが、きちんと整える。
Q:女性の場合、靴下じゃなくてストッキングとか...。
A:本当は面倒くさいですけどね。企業も全身をチェックすることはないと思いますが、自分の姿勢として、ちゃんとしてるんだっていう意識があったほうが絶対いいと思うので。
Q:髪型はどうしたらいいでしょうか。
A:髪形は絵で言うと額縁と思っていただくといいかなと思います。
Q:額縁...。
A:みなさんの表情が絵で、やっぱり絵を見てほしいですよね。だからそういう意味ではできるだけおでこは出して、人の意思を表すといわれている眉毛も絶対出したほうがいいです。男女ともに、髪を耳にかけて眉毛を見せると誰でも知的に見えます。
Q:バーチャル背景は使用してもいいんですか?
A:就活生にはバーチャル背景はおすすめできません。なぜかというと、そこに目がいってしまうんです。採用担当者にはよけいなことを考えずに自分に注目してもらいたいので、基本は白い壁のところが一番じゃないかなと思います。(中略)ぼかしもちょっと後ろが見えたりするので、なるべく自分に集中してもらうための施策だと思って整えていただく。

NHKの見解は

   上記のツイートは7日までに削除された。

   NHK広報局は7日、J-CASTニュースの取材に「記事中の一部の表現について、発言者の趣旨がより正しく伝わる内容にいたしました。ツイートについては改めて投稿させていただきました」と答える。

   表は変更され、「服装は対面と同じ 上下スーツ 女性はストッキングも忘れずに」→「服装は対面と同じ 画面に映らない部分も整える」、「髪型はできればおでこを出して」→「髪型は表情がよく見えるように」、「バーチャル背景は使わない」→「なるべく背景に注目がいかないよう工夫を」となった。

   美土路氏にも読者からの反応などについて見解を質している。回答があり次第、追記する。