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「ビッグボスの考えが読めない」番記者から悲鳴 日ハム開幕投手は「サプライズ起用」濃厚か

   スポーツ各紙が神経を使って取材を進めているのが、各球団の「開幕投手」だ。巨人の菅野智之、ソフトバンクの千賀滉大ら開幕投手を公表する球団も出ているが、最も注目度が高い日本ハムは謎に包まれている。

   報道によると、日本ハムのビッグボスこと新庄剛志監督は2022年2月15日、「ウチは今ね、開幕投手の候補が8人いるよ。だからガラガラで決めたろうかなと」と語ったという。

  • 新庄剛志(写真: アフロ)
    新庄剛志(写真: アフロ)
  • 新庄剛志(写真: アフロ)

他球団からも「選手起用に関しては全くつかめない」

   順当に考えれば、昨季12勝をマークした上沢直之、新人で10勝を挙げ、侍ジャパンの一員で東京五輪の金メダル獲得にも大きく貢献した伊藤大海が有力候補になるが、新庄監督は固定観念に縛られる男ではない。

   2021年11月の監督就任会見でも、

「僕が監督になって全員がドラフトでかかった選手だと思っているので、レギュラーなんて1人も決まってない。新人、2年目、3年目の選手がキャンプでガッと伸びた時に、全部若い選手で固めるかもしれないし、開幕投手が誰とか全く決めてないし、今年入ったドラフト1位の子が開幕投手をやっているかもしれないし。そういった争いをさせていきたいと思います」

と明言している。

   2月の春季キャンプ、オープン戦を見てもその采配はつかみどころがない。ポジション関係なく選手があらゆる守備位置につく。ガラポン抽選器で試合前にスタメンを決める前代未聞の「ガラポン打線」も何度も試している。

   他球団の首脳陣は「オープン戦のオーダーで新監督の目指す野球の方向性、使う選手の傾向が見えてくるが、新庄監督の場合は試合のたびにメンバーをガラッと変える。選手起用に関しては全くつかめない」と嘆く。

開幕投手は「最後の最後まで分からないと思います」

   日本ハムの番記者も「ビッグボスの考えが読めない」と音を上げる。

「開幕投手は上沢や伊藤、先発の軸で期待される加藤貴之、河野竜生の可能性は低いと思います。そもそも先発要員が起用されるのかもわからない。
プロ入り以来通算784試合すべて救援登板の宮西尚生が6日の巨人戦(札幌ドーム)で先発起用されたが、開幕投手の可能性がゼロとも言い切れない。新人の選手や、1軍で一度も公式戦に起用したことがない若手を起用することも考えられる。最後の最後まで分からないと思います」

   戦力で他球団に見劣りする日本ハムは正攻法で戦うのは厳しい。新庄監督の奇策は理にかなっているともいえる。果たして開幕投手の大役を担うのは――。

(中町顕吾)