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クマと一緒にお見送り、「粋な計らい」に搭乗客ほっこり AIRDOで毎便おもてなし

   あるツイッターユーザーが飛行機から撮影した動画に注目が集まっている。それは離陸を待つ間の出来事だった。地上スタッフがクマのぬいぐるみともに、飛行機の客に向かって手を振っていたのだ。

   この見送りサービスが微笑ましいと話題になり、動画は2022年4月8日時点で42万回以上再生されている。

  • ベアドゥを抱えるスタッフ
    ベアドゥを抱えるスタッフ
  • ベアドゥを抱えるスタッフ

クマを抱える係がいる

   動画を撮影したツイッターユーザーの旅客さんは、取材に対し、次のように説明した。

   旅客さんは4月上旬、神戸空港から札幌空港に向かうため、札幌市の航空会社「AIRDO (エアドゥ)」の飛行機に乗っていた。

「飛行機がターミナルを離れて誘導路に押されていく際に、地上スタッフがベアドゥを抱いているのが見え、ついスマホを向けました。
他のエアラインでも作業を終えたスタッフのお見送り・お手振りは見かけるのですが、エアドゥさんはクマを抱くのにわざわざ一人あてていて、またちゃんとベアドゥにマスクもさせているのがとりわけ微笑ましく感じられました」

   地上スタッフは、まっすぐ背を伸ばし、大きく手を伸ばした綺麗な姿勢で、飛行機に向かって大きくゆっくり手を振っていた。右手には、エアドゥのマスコットキャラクター「ベアドゥ」を抱えている。ベアドゥは、スタッフよりも小さく小刻みに手を振りながら乗客を見送った。

   旅客さんはベアドゥのファンで、以前からカレンダーなどのグッズを購入していたという。可愛らしい見送りに思わずほっこりしたようだ。

   旅客さんの投稿を見た他のツイッターユーザーからも「絶対に振り返してしまう」「あまりにも健気」といった声が寄せられている。中にはこれをきっかけに、エアドゥに乗りたいという声もあった。

「おてて振るリズムがちゃんと違ってて お見送りのプロだなぁと感服」
「もうエアライン版ディズニーやっていける。可愛すぎる」

「これまで続けてきて良かった」

   エアドゥは取材に対し、神戸空港での見送りを始めとするハンドリングサービス(地上支援業務)はANAグループに委託していると明かした。ベアドゥとの見送りは、エアドゥが神戸空港に初就航した2013年6月から毎日、毎便、心を込めて行われているという。

「エアドゥをご利用頂いたお客様への感謝の気持ち、またお越し頂ける様にという私たちの願いを込めて、そしてお客様への旅の思い出になればと思い、当該便の機内清掃係員が中心となって実施しております」

   見送りの光景がツイッターで話題になったことを受けて「これまで続けてきて良かったです」と振り返る。

「これまでもご搭乗中のご家族や、機内窓より手を振り返して頂いたりするだけでも大変嬉しく思っておりましたが、この様に取り上げて頂き、驚きを隠せません。今後も快適な空の旅を、そしてほんの少しの思い出作りの1つとして、お客様に私たちの気持ちをお届けできる様、頑張って参ります」

   注目を集めたマスコット・ベアドゥのプロフィールについては次のように説明した。

   ベアドゥは5歳のクマの男の子。見た目はおっとりしているが、とてもアクティブで、スノーボードやゴルフなど様々なアクティビティに挑戦している設定だ。趣味は旅や写真で、好きな花はラベンダー。好きな食べ物はとうきび、りんご、牛乳。ベアドゥは次のように呼び掛けている。

「たくさんの人に飛行機に乗って北海道に来てもらい、北海道の素晴らしさを感じてもらえるように頑張っています!
皆と写真を撮るのが大好きです。是非一緒に撮りたいな~!」

   ベアドゥは、イベントに登場したり、機内でぬいぐるみとして販売されたりしている。他の商品のパッケージでも使われるなど幅広く活用されている。