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ロシアの15歳レーサー「ナチ式敬礼」&「大爆笑」が物議 本人釈明もチームは解雇へ「彼の行動を深く恥じている」

   欧州カート選手権が2022年4月10日にポルトガルのポルティマンで開催され、優勝したロシア出身アルテム・セベリューヒン(15)の表彰台での振る舞いが物議をかもしていると、複数の海外メディアが報じた。

  • 国際自動車連盟公式サイトより
    国際自動車連盟公式サイトより
  • 国際自動車連盟公式サイトより

所属チーム「彼の行動を深く恥じている」

   フランスメディア「LE JOURNAL DE MONTREAL」(WEB版)は「ロシア人ドライバー、ナチス式敬礼の後にFIAが調査を開始」などのタイトルで4月11日に記事を公開した。

   記事によると、セベリューヒンは表彰台で胸を右手で2度叩き、腕をまっすぐ前に伸ばした。その後、大爆笑した。国際自動車連盟(FIA)はナチス式敬礼を連想させるような行為を問題視し、調査を開始するとの声明を出した。

   英ニュース専門局「sky news」(WEB版)は4月11日、セベリューヒンが表彰台での行為により所属チームとの契約を打ち切られると伝えた。

   記事ではセベリューヒンが所属するスウェーデンのワードレーシングは、同メディアの取材に対して事件を考慮してセベリューヒンとの契約を終了する予定だとし、「彼の行動を深く恥じている」と答えた。

   また、セベリューヒンは4月11日にインスタグラムを更新し謝罪動画を公開した。

体操W杯では表彰式にZマークユニフォーム

   「sky news」によると、セベリューヒンは「私は表彰台に立って多くの人がナチス式敬礼とみなすジェスチャーをしましたが、これは真実ではありません。私はナチズムを支持したことがなく、人類に対する最悪の犯罪のひとつであると考えています」と釈明した。

   さらに自分自身が愚かであることを知っていたとし、「私は罰せられる準備が出来ているが、ナチズムを支持する行動に意図はなく、観客を怒らせるつもりはなかった。どうか信じてください」と訴えたという。

   米専門メディア「motorspot.com」(WEB版)によると、国際自動車連盟はロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、ロシアとベラルーシ出身選手の国際大会出場を禁じているが、セベリューヒンは保持するイタリアのライセンス資格で今大会に出場。表彰式ではイタリア国歌が流れたという。

   ロシア出身アスリートを巡っては、22年3月5日に行われた体操種目別W杯において、男子平行棒で銅メダルを獲得したロシアのイワン・クリアク選手が表彰式でロシア軍の象徴となっている「Z」のマークが入ったユニフォームで登場し、多くの批判が集まった。