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新庄監督では球場に客を呼べないのか 2戦連続1万人割れ...本拠地動員数の厳しい現実

   監督就任以来、一挙手一投足が注目されている日本ハムの新庄剛志監督ことBIGBOSS。チームの人気向上、ひいては野球界の活性化が期待されたが、本拠地・札幌ドームの観客数が大きく伸びているわけではない。

  • 新庄監督(写真:アフロ)
    新庄監督(写真:アフロ)
  • 新庄監督(写真:アフロ)

「球場は満員に」就任会見で宣言も...

   2022年4月19日までに8試合を札幌ドームで戦ったが、最多は3月29日の本拠地開幕戦・西武戦で2万868人。BIGBOSSは「どエライ事、世界初の試みをやります」と宣言していた試合前の開幕セレモニーで、空飛ぶバイクにまたがって場内にレフトスタンドから登場。センターバックスクリーン上空へ浮遊するなど前代未聞のパフォーマンスを見せ、

「今年が札幌ドーム最後の開幕戦。必ず札幌から全国の皆さんを笑顔にできるチームを作っていきます。ファイターズファンの皆さん、ライオンズファンの皆さん、両チームの選手がいいプレーをした時、球場がひとつになり、みんなで拍手をし、より一層プロ野球を素晴らしいスポーツにしてもらいたいという気持ちで、2022年ファイターズ開幕戦、プレーボール!」

と高らかに宣言した。

   就任会見でプロ野球の印象について、「コロナという状況もあって、ファンが球場の方に足を運べなかったので、ちょっと暗かった印象。僕が帰ってきたことによりコロナはなくなり、球場は満員になります。そういう運命なので僕は」と力強く語ったが、開幕戦以降は観客が2万人を超えた試合はない。4月6日のロッテ戦は7953人、8日の楽天戦は9854人と2戦連続で来場観客数が1万人を割った。

「プロは勝ってナンボの世界です」

   スポーツ紙記者は、その原因についてこう分析する。

「チームがなかなか勝てないのが影響していると思います。清宮幸太郎、野村佑希、吉田輝星と将来が楽しみな若手のスター候補は多いですが、プロは勝ってナンボの世界です。グラウンドで戦っている選手でなく、新庄監督が目立っているようではファンの足も球場から遠のいてしまう」

   開幕19試合を終えて7勝12敗の最下位に低迷しているが、最近5試合では4勝1敗とチーム状況は上向いている。17日のロッテ戦(ZOZOマリン)では佐々木朗希に8回まで完全投球に抑え込まれたが、延長10回にチーム初安打となる万波中正の決勝3号ソロで1-0と接戦を制した。

   守備と走塁を重視したしぶとい戦いぶりはナインに浸透しつつある。これから白星を積み重ねて上位に浮上すれば、ファンの見方も変わるだろう。BIGBOSSが約束した「札幌ドームを満員にする」約束は叶うだろうか。(中町顕吾)