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元テレ朝・富川悠太氏「トヨタ自動車の所属ジャーナリスト」に違和感噴出 「広報ですよね」指摘に会社の見解は

   元テレビ朝日アナウンサーの富川悠太氏(45)が自らの公式サイトを立ち上げ、「トヨタ自動車の所属ジャーナリスト」として活動すると明らかにした。

   ただ、この表現に違和感を覚えたとする声が、ネット上で相次いでいる。広報との違いなどについて、トヨタ自動車に話を聞いた。

  • 富川悠太氏が立ち上げた自らの公式サイト
    富川悠太氏が立ち上げた自らの公式サイト
  • 富川悠太氏が立ち上げた自らの公式サイト
  • 職業は「ジャーナリスト(トヨタ自動車所属)」

「『本当のこと』への追求と挑戦を続けていく覚悟です」

「4月より新天地、トヨタ自動車株式会社の所属ジャーナリストとして新たな一歩を踏み出しました。これまでの現場経験を生かした『本当のこと』への追求と挑戦を続けていく覚悟です」

   公式サイトのトップページでは、富川氏が23年間勤めたテレ朝を退社したと報告するとともに、今後について、上のような活動をすることを明らかにした。プロフィール欄にも、職業は「ジャーナリスト(トヨタ自動車所属)」と明記されている。

   富川氏は、トヨタに再就職すると伝えられていたが、2022年4月20日になって、公式サイトを通じての本人の説明がスポーツ紙などで初めて報じられた。

   富川氏のサイトでは、自らのマネジメント業務を主とする会社のオフィス・プレンティージャパンを4月11日に設立したことも明らかにした。

   富川氏の活動方針が報じられると、ネット上では、様々な意見が書き込まれた。「トヨタの所属ジャーナリスト」との表現に違和感を覚えたとの声は多く、「報道をなされるんですか?」「広報ですよね」「それはジャーナリストではなくない?」などと指摘が寄せられた。メディア関係者からの疑問も少なくない。

   トヨタには、自社の活動を紹介するメディア「トヨタイムズ」があり、俳優の香川照之氏(56)が編集長としてCMなどに出演していることから、同じような活動をするのではないかとの観測も出ていた。

   オフィス・プレンティージャパンは、トヨタと電通が出資したマーケティング会社「トヨタ・コニック・プロ」内にある。マーケティング会社のスタッフは21日、J-CASTニュースの取材に対し、富川氏の活動についてこう話した。

「入社したばかりで、これをやりますと決まっていない」

「在宅勤務が多いこともあって、富川さんの姿を見かけたことはありませんが、富川さんの会社の部屋はなく、郵便受けの箱だけが置いてあります。富川さんの会社の人が、時々郵便を取りに来ているようです。富川さんあてに、お祝いの花も届いていました。富川さん自身は、トヨタの東京本社で勤務していると聞いています」

   富川氏の仕事の中身については、こんな見方をした。

「自分の会社を立ち上げて、取材行為をしているとのことです。発表を見る限りでは、広報ではなく報道ではないでしょうか。トヨタイムズに関わるかは分かりませんが、トヨタのことも発信すると思います。ただ、タレントの香川さんとは違って、ジャーナリズム視点での仕事だと思います」

   富川氏がどんな仕事をするのかについて、トヨタ自動車の広報部は4月21日、取材に対してこう答えた。

「入社したばかりで、これをやりますとは、まだ決まっていません。今は、会社のことを学んでもらうフェーズにあります。トヨタイムズをやるかを含め、今後は様々な可能性があります。正社員かの契約形態や報道か広報かなど、詳細については、コメントを控えたいと思います。何か必要があれば、発表したいと考えています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)