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マルちゃんCM「Smiles for All」声の正体判明 元天てれ戦士が9歳で収録...本人明かす収録秘話

   「マルちゃんマーク」でおなじみの食品メーカー・東洋水産が、長年テレビCMで使用しているサウンドロゴ「Smiles for All.」。その声の正体が明らかになり、インターネット上で注目を集めている。

   ナレーションを担当していたのは、「天才てれびくんMAX」(NHK Eテレ)にも出演していた歌手・斎藤アリーナさん(22)。自身のツイッターで2022年4月13日に公表した。起用の経緯など、詳しい話を本人に聞いた。

  • 東洋水産のYouTubeチャンネル「maruchanchannel」の動画、「企業広告『Smiles』篇」より
    東洋水産のYouTubeチャンネル「maruchanchannel」の動画、「企業広告『Smiles』篇」より
  • 東洋水産のYouTubeチャンネル「maruchanchannel」の動画、「企業広告『Smiles』篇」より
  • 写真提供:斎藤アリーナさん、ツイッターやTikTokでも活動する(@alinasaito23)
  • 写真中央、「ムジカ・ピッコリーノ」に出演する斎藤アリーナさん(共演者・浜野謙太さんの公式ツイッター@hamano_kenta_Mgより)

「#あれ実は私なんです」

   「赤いきつね・緑のたぬき」などの商品を展開する同社のテレビCMは、冒頭の約1秒間、黄色い背景に企業スローガンと赤いスマイルマークが映し出される。そのとき、幼い印象の声で読み上げられるのが、「Smiles for All.」のスローガンだ。

   斎藤さんは13日、ツイッターで「#あれ実は私なんです」というハッシュタグを用いて、この部分の声を担当していると明かした。

   現在、主にシンガーソングライターとして活動する斎藤さんは、NHK Eテレ「天才てれびくんMAX」のレギュラーメンバー「てれび戦士」(10年4月〜11年3月)や、同局「ムジカ・ピッコリーノ」の主人公・アリーナモンテヴェルディ役(13年4月〜17年12月)などを務めたことでも知られる。

   投稿は2500件以上のリツイートや1万6000件超の「いいね」を集め、ファンらから「え!?アリーナ!?」「こんなに身近にアリーナちゃんがいたとは...」「すげー!!!今後CM見るの楽しみになった」などの声が寄せられている。

   東洋水産の広報は19日、「Smiles for All.」の声について、「斎藤アリーナさんがナレーターを務めているのは事実です」とJ-CASTニュースの取材に認めた。

   広報によると2009年2月から現在に至るまで起用を続けており、「最初に起用したCMは、企業広告の『スマイル工場』篇です」。斎藤さんを抜擢した理由は以下のように説明した。

「『Smiles for All.』のナレーションとともに、マルちゃんマークの舌がペロッと動くため、元気でチャーミングな声が良いというCM演出の意図に沿ったものです」

オーディションで決定していた

   斎藤さんは先のツイートが反響を呼んだことを受け、感謝とともに「別に隠してはなかったんだけど初めて公表しました!w」などと改めて投稿している。

   J-CASTニュースの取材には20日、投稿は「#あれ実は私なんです」というハッシュタグをきっかけに何気なく行ったものだとして、「まさかこんなに反響をいただくとは思いませんでした」と驚きを表す。

   斎藤さんによると、CM開始当時から同じ音源が使われ続けており、録り直しなどはしていない。 自身の出演はオーディションで決まったという。

   9歳のころだった。「小さい頃から母親に連れられてキッズモデルやタレントオーディションをよく受けていました」という斎藤さん。

   声の収録は最終選考でおこなわれた。選考側からは、「がっつりネイティブの発音ではなく少しカタカナを混ぜてほしい」といった要望があったという。斎藤さんは「日本とオーストラリアのハーフでバイリンガル」だと公言している。

   結果は「CMの放送が始まってから自分が起用されたことを知りました」。斎藤さんは当時を次のように振り返る。

「自分が声を担当していることは公表していなかったので反響は特にありませんでしたが、CMが流れるたびに、『あ、また流れたね~』と家庭内で盛り上がっていました」

   今回、公表したことで友人から「セリフを再現してほしい」というリクエストを受けたという。挑戦したところ「声が変わってしまい似ても似つかない」。斎藤さんは「悲しいです...」とこぼす。

   一方で「東洋水産のCMは国民的なCMなんだなと感じております。CM開始時から変わらず起用していただき嬉しく思っています」と喜びを伝えた。東洋水産の商品については、「私は赤いきつね派です」としていた。